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引佐高校100周年  いなさの丘に

第2部 OBは語る(8) 武藤 全裕氏 寺仕事と学業両立

若い人は苦労を惜しまないでと語る武藤全裕住職=引佐町井伊谷の竜潭寺で

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 引佐町の名さつ、竜潭寺十九代住職の武藤全裕(68)=併設中一回卒、引佐町井伊谷=は「寺の仕事と学業の両立で大変だったが、のんびりした学生生活でいい思い出」と振り返る。

 岐阜市生まれの武藤は十一人兄姉の四男。当時口減らしで寺に子どもを預けることも多く、武藤も十四歳で同寺に“小僧”として住み込んだ。「家を出ることに抵抗もなく寂しいとかいやなんて思わなかった」という。

 住職の武藤玄竜(故人)はしつけが厳しく、武藤は朝食の準備や経文を覚える傍ら畑仕事と早朝から暗くなるまで働いた。進取の精神に富む住職の勧めで一九四七(昭和二十二)年、引佐農高併設中三年として入学。「学校の実習が寺での農作業にとても役立った」

 しかし学校から帰ると寺の仕事に走り回る日々に「教室でつい居眠りすることも」と笑う。翌年、引佐農高は農業部と普通部に分離。進学希望の武藤は普通部(五一年、気賀高として独立)、静大教育学部へ進んだ。

 七七年に大学を卒業、浜松学芸高で二十五年間教壇に立った。七八年に住職の死去で同寺の住職に就任、八二年まで住職と教員生活が続いた。長年の苦労を思い「若い人も苦労は買ってでも体験を」と願う。武藤の弟弟子、武藤佑吉(65)=五十三回生、浜松市白羽町=も引佐農高定時制に通った同窓生だ。

(文中敬称略)

 

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