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浜松市立高100周年 心に誠・愛・節

卒業生(2) 「楽しんでリサイクル」

 「たのしんでリサイクル」−。浜松市松城町の「リサイクル運動市民の会静岡県本部」事務所には、大きな看板が掲げてある。事務所の中には会員らが持ち寄った“リサイクル”商品がずらり。事務所の奥では理事長の山中恵美子さん(52)=高20回卒、浜松市蜆塚=が忙しそう。座っているいすも「拾ってきたいすに自分で絵をかいて作った物」。まさしく“楽しんでリサイクル”だ。

 市立時代から絵やデザインは好きだった。「授業をサボって絵ばっかりかいていました」と笑う。美術部の部長を務め、別にイラストマンガ同好会を独自に立ち上げた。文化祭では「そこらで拾ってきた」石などにイラストをかき、ペンダントやブローチにして子どもたちやお年寄りに配った。

 「あのときは楽しかった。デザインだけでなく、それを生かす工夫をしたりイベントをプロデュースしたり、今と同じことを当時からやっていたみたい」と山中さんは振り返る。そのときの経験が、現在も生きているという。

 市立高校卒業後、京都のデザイン専門学校に。浜松に戻って、広告代理店に当時はまだ珍しい女性デザイナーとして就職。結婚して夫の仕事の関係で大阪に住み、再び浜松に戻ってきた。その引っ越しの際、いらないものをガレージセールで売ったのが今の仕事のきっかけ。

 十五年前、リサイクル運動市民の会静岡県本部を設立。以来、県内フリーマーケット開催に携わったり、事務局で開いている「リユースショップ」の運営をしたり、さまざまな方面で活躍している。フリーのデザイナーからの転身に「なんで“ゴミ”やるの?」と周囲からは言われたが「結局、何かを工夫したりクリエート(創造)したりするのが好きなんです」とにっこり。

 そんな山中さんが現役生に一言。「もっと“個”で生きてほしい」。山中さんの同級生や先輩、後輩にはいろいろな才能を持っているのに“だれそれの妻”として一生を送る人が多いという。「“良妻賢母”を育てるのはいいこと。でも、それは女として当たり前」と山中さん。「市立はレベルの高い教育をしているし、生徒の素質も高い。土台はしっかりしているのだから、これからは多様化された社会の中で、“自分”にこだわる生き方をしてほしい」と若い後輩にエールを送る。

(文中敬称略)

 

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