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浜商野球 栄光の80年史

グラウンド整備に汗 昭和28年

昭和28年当時の部員たち

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 この年、3年になった部員たちには忘れられない思い出がある。

 彼らが浜商野球部の門をくぐった2年前、野球部の内野グラウンドは荒れ果てていた。部員総出で練習前に石拾いをしたが、守備練習ではイレギュラーバウンドしたゴロが顔などに当たり、けが人は日常茶飯事だった。

 「甲子園出場校のグラウンドがこんなに荒れていていいのか」。内野整備の機運は高まり、1951(昭和26)年から工事がスタート。内野を掘り起こし石炭がらを砕いて土と混ぜ、表面を細かい土で覆った。

 新村嘉宏(昭29卒)=新居町新居=、平野明宏(同)=浜松市西ケ崎町=、菅沼節夫(同)=湖西市境宿=らがかり出された作業で、グラウンドは雨で水たまりができても鉄棒を刺すだけで水が土中に吸い込まれるほど水はけが良くなった。新村は「毎日、暗くなるまで土運びなどに汗を流した」と振り返る。

 整備作業で時間が減った分、練習は厳しかった。鈴木和夫(同)=浜松市西山町=は「遠足に行った鳳来寺では、根木先生に言われて山道を駆け足で上らされた」。53(昭和28)年の夏の県大会で浜商は2回戦で静岡商に敗れたが、猛練習の成果で小池正康(同)=浜松市野口町=が三塁手として静岡高校選抜のメンバーに。「浜商でグラウンドが十分使えず練習に苦労した」というハンディを乗り越え、8月には来県したハワイ選抜と対戦し、県選抜の逆転勝ちに貢献。浜商の後輩に刺激を与えた。

 3年生らが練習時間を削ってまで造ったグラウンドで、後輩たちは成長する。その年の秋の県大会で浜商は準優勝。中部地区大会では準決勝で中京商(愛知)に0−1で惜敗したが、翌春の選抜甲子園出場権を獲得し、先輩らの苦労に報いた。 (文中敬称略)

 ▽昭和29年度卒業生=新村嘉宏、鈴木和夫、平野明宏、安田隆之、小池正康、小久保陽市、菅沼節夫、宮本語、堀川志郎、内山幸則

文中敬称略

 

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