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浜松西高80周年 西山台に時移り

卒業生編 研究者 国内外で情熱的取り組み

たくさんの著書を前に、これまでの研究を振り返る松岡榮志さん=東京都の東京学芸大で

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 コンピューター上の“世界共通語”をつくった。松岡榮志(昭45卒)=東京都=は、世界の文字を共通の体系(コード)で一括して扱う国際規格の漢字版を作成。ユニコードとして知られ、パソコンへの導入が進んでいる。一九九〇(平成二)年から、共通コード作成の日本代表者の一人として中国、韓国など漢字文化圏の国々の委員と力を合わせてきた。第一版の完成は九三年。

 これまで、文字コードは各国ばらばら。互いの言語はコンピューター上で、意味不明の文字や記号の羅列に変わった。共通コードを使えば、ほぼ世界中の言語が一台のパソコンで容易に読めるようになる。現在のJIS規格よりも利便性が高いとされる。

 「周囲から情報処理の人と思われている」と笑う。本業は東京学芸大教育学部教授。東京教育大を卒業後、東大大学院博士課程を修了した。北京外語大の客員教授も経験した中国語学と中国古典文学のエキスパートだ。

 生家は浜松市砂山町の大きな綿布問屋だった。「(本田技研創業者の)本田宗一郎さんが出入りの自転車屋で。祖母が宗ちゃん宗ちゃんと呼んでいた」。まもなく生家は傾き、苦学して大学を出た。

 「クラウン中日辞典」などの辞書や国語教科書の編者を務めたり、翻訳をしたりと多忙だ。著書も多数ある。ユニコード作成のように「皆が手を出しかねていることをやりたい。“やらまいか精神”は浜松人の特徴だね」。

 山形大名誉教授の渡辺好博(昭24卒)=山形市=は、整形外科学が専門の医学博士。新潟県の生まれだが、幼稚園から旧制中学までを浜松で過ごした。「小学校と二中の同窓会で、年二回は必ず浜松に行く。立ち寄りたい所が多くて困っちゃうね」。疎開で離れた浜松に、今も断ち難い郷愁の念を抱く。

 手の外科が専門。七七年には、世界で二例目となる手の二重切断接着手術を成功させた。国際交流促進に熱心で、バングラデシュに山形ダッカ友好病院を開院するために尽力した。現在は山形市のみゆき会病院名誉院長。

 京都大名誉教授の渡辺弘之(昭32卒)=京都市=の専門は林学。三年前の退官まで、大学院農学研究科で土中の動物、特にミミズが果たす役割について研究していた。四十年来、東南アジア各国でフィールドワークを重ね、熱帯雨林や林業についての研究も続けてきた。日本土壌動物学会長、ミミズ研究談話会長などを務めている。

 西高からは多くの学究が生まれ、幅広い分野で成果を残している。静岡大人文学部の岡部政裕(昭6卒)、愛媛大の田代豊雄(昭18卒)=松山市=、名大と大同工業大の細井祐三(昭20卒)ら、元大学教授は枚挙にいとまがない。川島協(昭26卒)は九州東海大学の元学長。富士電機から動力炉核燃料開発事業団(現核燃料サイクル開発機構)に出向し、高速増殖炉「もんじゅ」の設計に取り組んだ。

(文中敬称略)

将来の夢

 私は自分の家が大好きです。お風呂は広くてゆっくり入ることができ、中庭では四季の移り変わりを毎日見ることができます。木の香りから壁の色まで、全部が大好きです。だから私は設計士を目指しています。私の家は母が設計し父が建てました。一人前の設計士になったら、私と父と母で住み心地の良い家を建てたいと思います。中等部2年 鈴木 詩麻さん

 

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