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元稲沢市議、死刑回避へ 中国、75歳以上は適用外

 【上海=浅井正智】中国国内で覚醒剤を運ぼうとしたとして麻薬運搬罪で起訴され、「懲役15年以上か無期懲役または死刑」を求刑された愛知県の元稲沢市議、桜木琢磨被告(75)について、75歳以上には原則的に死刑を適用しないという中国の刑法の規定に基づき、死刑が回避される見通しになった。被告は11日に75歳になった。

 桜木被告は2013年10月、中国広東省の広州空港でスーツケースに入った覚醒剤3・3キロを運ぼうとし拘束された。14年7月に起訴され、公判では「覚醒剤が入っていたことは知らなかった」と否認。これに対し、検察側は「懲役15年以上か無期懲役または死刑」を求刑した。

 中国の刑法では、50グラム以上の覚醒剤運搬の最高刑は死刑と定めるが、桜木被告の弁護人は「75歳以上に死刑が回避される刑法の原則は、被告にも適用されるはずだ」と話した。

 中国の法律は、原則として起訴から3カ月以内に判決を出すと定めているが、4年以上たった現在も判決は出ていない。判決延期は通算で16回に及ぶ。

 担当の広州市中級人民法院(地裁)は、延期のたびに「事件は複雑で、証拠を確認する必要がある」と同じ理由を示してきた。しかし結審以来、法院や検察があらためて被告を調べたことはないという。

 判決先送りの背景には、沖縄県・尖閣諸島問題で日中関係が悪化したことが影響しているとの見方がある。被告が元市議という公職にあったことが不利に働いた可能性もある。

 弁護人によると、被告は長期勾留の影響で精神的に不安定になっており、今年に入ってからは、面会に訪れた弁護人に対し、話を聞かずに一方的に話し続けることが増えたという。

(中日新聞)

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