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演習場地主、100億円申告漏れ 陸自・東富士、制度変更で課税対象に

 富士山の裾野にある陸上自衛隊東富士演習場(静岡県御殿場市など)に土地を貸している地元の10団体が、名古屋国税局の税務調査を受け、防衛省からの賃貸料収入をめぐって総額100億円超の法人所得の申告漏れを指摘されていたことが分かった。国の公益法人制度改革に伴い、従来は非課税だった賃貸料収入が課税対象とされた。過少申告加算税を含めた追徴課税額は、20数億円に上るとみられる。=関連<29>面

 指摘を受けたのは、静岡県御殿場、裾野両市、小山町の2市1町にある一般社団法人と一般財団法人の計10団体。このうち、御殿場市の一団体は、課税を不服として、国税不服審判所に審査請求した。

 信用調査会社などによると、各団体は、防衛省に貸している「共有地」の地権者にあたる。演習場周辺に住む住民らが会員で、市職員が運営に関わる団体もある。防衛省からの賃貸料収入は、地元老人会や消防団への助成、学校の備品購入などに充てている。

 10団体はかつて、公益法人に認定され、賃料収入は自動的に非課税とされていた。国の制度改革に伴って2012〜14年、「非営利型」一般社団・財団法人へ移行。課税されるかどうかは、国税当局の判断に委ねられることになった。

 公益性が認められれば非課税となるが、今回の税務調査では認められなかった。支援金や記念品の配布先が、地元に限られている点が問題視されたとみられる。ある団体は、地元の高齢者への敬老祝い金を「特定の個人への利益分配」と指摘されたという。各団体とも、17年以前の過去5年分をさかのぼって賃貸料収入に課税されたもよう。ある団体の役員は「国税との見解の相違があった。放っておくと延滞税がかかるので納税した」と語った。

 <東富士演習場> 静岡県の御殿場市、裾野市、小山町にまたがる本州最大の演習場(面積約8800ヘクタール)。1912(明治45)年に旧陸軍演習場として設置された。国有地は全体の約4割。残りは市町などの公有地、個人が所有する私有地、団体が管理する共有地が占める。共有地は貸与前、地元住民が山野草を採取するなど共同で利用されていた。

(中日新聞)

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