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新型新幹線、省エネ優等生 消費電力量、初代から半減

 JR東海が走行試験中の東海道新幹線の新型「N700S」の消費電力量が、歴代の車両で初めて、初代「0系」と同じ条件で比べて半分以下になることが分かった。速度の上昇分を加味しても3分の2を切る見込みで、リニア中央新幹線の開業を見すえ、省エネに貢献する。

 N700Sは2020年から営業運転をする予定。JRによると、先頭形状の改良による空気抵抗の減少と軽量化が進められた。

 0系の現役時代と同じ最高時速220キロで東京−新大阪間を走った場合、電力量は5割以下が確実。実際には、当時より65キロ速い最高285キロで走る予定だが、スピードアップ分を加味しても65%程度に抑えられる計算という。

 「団子っ鼻」で知られる初代0系は、前回東京五輪の1964年に登場し、時速200キロ超の高速鉄道として世界の先駆けとなった。85年から走り始めた後継の100系は、とがった先頭形状で空力性能が向上し、電力量を0系の79%に削減。JR発足後の92年に登場し、270キロ走行が可能になった300系は、車体を従来の鋼鉄製からアルミ合金製に切り替えて大幅に軽量化し、同73%に抑えた。99年の導入以来、独特な先頭の形が「カモノハシ」と親しまれ、今も現役の700系は同66%。現行最新型のN700系は同51%になっている。

 JRの幹部は「大量の電気を使うリニアの開業を2027年に控えており、新幹線も同時に走り続ける。国民の理解を得るために省電力は大事な課題だ」と話している。

 開業時の東海道新幹線は1日に上下60本のダイヤだったが、17年度は1日平均368本と6倍強。JRは、消費電力量の具体的な数値を公表していない。名古屋−東京・品川間のリニアが使う電力は東海道新幹線の約3倍としており、省エネが課題となっている。

 <N700S> 今年3月から浜松−静岡間で走行試験中。「S」は英語で「最高」を意味する「Supreme(スプリーム)」に由来する。新型の半導体を導入し、パンタグラフなどのさまざまな部品を軽量・小型化。1編成(16両)の重さは700トン弱と、現在のN700Aより15トン軽く、時速200キロ超で走る高速鉄道としては世界最軽量とされる。

 (中野祐紀)

東海道新幹線の車種別電力消費量

東海道新幹線の車種別電力消費量

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