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全国の天守、割れる対応 名古屋城、エレベーター設置せず

 復元される名古屋城の木造天守にエレベーターが設置されない方針が、明らかになった。全国各地の城では、姫路城(兵庫県)にエレベーターはないが、復旧工事中の熊本城は新設する方針で、バリアフリーへの対応はさまざまだ。

 江戸時代の築城当時の姿を残す姫路城は、地上から最上階の6階まで階段が110段あり、足の不自由な人や車いす利用者は天守に登れない。担当者は「往時の姿を見ていただくことを徹底しており、文化財としての価値を最優先せざるを得ない」と説明する。

 一方、2年前の熊本地震で被災した熊本城。西南戦争で焼け落ち、1960年に鉄筋コンクリートで再建されたが、最上階の6階まで階段しかなかった。だが、熊本市は復旧に合わせ、6階に到達する高齢者や障害者専用のエレベーターを新設する方針を決めた。担当者は「今の時代に公共施設のバリアフリー化は必要」と話す。

 59年に再建された小倉城(北九州市)は2002年、階段にいす式の昇降機を設置。今夏にはエレベーターを新たに設ける。担当者は「高齢化社会に対応し、多くの人に楽しんでもらいたい」と言う。

 日本城郭協会によると、姫路城と犬山城(愛知県)、彦根城(滋賀県)、松本城(長野県)、松江城の国宝5城を含め、現存する全国12城の天守にエレベーターはない。1994年に木造復元した掛川城(静岡県)にはエレベーターやスロープがなく、基本的には車いすでは入れない。

 名古屋城は築城当時の詳細な図面が残り「史実に忠実な復元」が可能なため、河村たかし市長はエレベーターを設置しないことにこだわってきた。市は可能な限り上層階まで登れるようにしたい考えだが、具体的に「新技術」のめどは立っておらず、どこまでバリアフリーを実現できるかは不透明だ。

(中日新聞)

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