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豊橋市長に63億円請求命令 名古屋地裁判決、ユニチカ跡地売却巡り

 繊維大手ユニチカ(大阪市)が愛知県豊橋市から無償提供された工場跡地を返還せずに売却したのは不当だとして、売却代63億円を同社に損害賠償請求するよう住民130人が佐原光一市長に求めた訴訟の判決が8日あり、名古屋地裁は訴えを認めて全額の請求を市長に命じた。

 市原義孝裁判長は判決理由で、豊橋市が同社に工場用地を無償提供した際の契約書の「将来、敷地内で使用計画を放棄した部分は市に返還する」との記載について、「不要となった土地は速やかに市に返還することを念頭に設けられた」と指摘。「一部の土地を放棄する場合は返還義務があり、全部の場合は無いというのは不合理だ」として、同社が跡地を市に返還せずに転売したことは不法行為にあたると認定した。

 豊橋市側は契約書の規定について「(事業で使わない)一部の土地に関しての定めで、全面撤退は想定されていなかった」と主張していた。

 判決によると、豊橋市は1951年、ユニチカの前身会社に旧軍用地約27万平方メートルを無償提供したが、同社はこの用地に建てた工場を2015年4月に閉鎖。跡地を積水ハウスに売却した。原告の住民側は、市が跡地の返還を求めるべきだったとして16年6月に市に住民監査請求をしたが棄却され、同8月に提訴していた。

 原告団長の宮入興一さん(75)は判決後、「裁判所は冷静な判断をしてくれた。豊橋市長にはちゃんと対処してほしい」と話した。豊橋市側は「正式な判決文を見ていないので答えられない。今後は弁護士と判決内容を精査したい」とコメントした。ユニチカは「現時点でのコメントは差し控えたい」とした。

(中日新聞)

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