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名城大にナノ材料拠点 来春新設、飯島終身教授が主導

 名城大(名古屋市)は「カーボンナノチューブ(CNT)」をはじめとする次世代ナノ材料の研究拠点として「ナノマテリアル研究センター」を来年3月にも新設する。CNTの発見者で、ノーベル賞候補者としても知られる同大の飯島澄男終身教授(78)を名誉センター長に迎え「夢の新素材」の開発を本格化させる。

 ナノ材料は、物質をナノメートル(1ナノメートルは100万分の1ミリ)単位で制御するナノテクノロジーで生み出される素材。半導体や燃料電池、医薬品など幅広い用途が期待されている。

 その1つ、CNTは炭素原子がチューブ状に結合した物質で、飯島教授が1991年に世界で初めて発見。ダイヤモンド並みの強度に加え、高い導電性や熱伝導性を持ち「夢の新素材」と呼ばれる。しかし、現在の技術では直径や結晶構造がバラバラになるなどの欠点があり、産業応用が遅れているのが実情だ。

 新設するセンターには飯島教授をはじめ、ナノ材料関連の教授、准教授ら10人ほどが所属する予定。当面、金属触媒を使って炭素原子の結合を伸ばしていく手法で、直径や結晶構造がそろったCNTの生成を目指す。炭素や金属原子などが平面状に結合した「ナノシート」や、金属などの原子が数十個、結合してできた物質「ナノ粒子」の研究開発も進める。

 建物は既存の学内施設を転用するが、ナノ粒子をつくる大型装置や、材料の構造解析装置などを計1億円程度かけて導入。ナノ材料に関するシンポジウムや中学、高校などの出前授業も計画している。

 名城大は今年3月、電力消費量を大幅に削減可能な「レーザーダイオード(LD)」などを開発する「光デバイス研究センター」を設立。ノーベル物理学賞受賞者の赤崎勇終身教授(88)が名誉センター長に就任している。ナノマテリアル研究センターと合わせた二本柱で、先端産業分野での研究開発力を国内外にアピールしていく考えだ。

 飯島教授は本紙の取材に「中国など新興国の科学技術の発展がすさまじい中、ナノサイエンスは日本の得意分野。中でもカーボンナノチューブは名城大で生まれた技術。ナノテク材料の開発で、日本の科学技術をけん引していきたい」と語った。

 (中日新聞)

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