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同性パートナーに遺族給付金不支給 愛知県公安委、配偶者と認めず

 名古屋市中村区で2014年12月に起きた殺人事件で、長年同居した同性のパートナーを殺され、犯罪被害者遺族への給付金を申請した男性(42)に対し、支給の可否を審査した愛知県公安委員会が22日付で、「(給付対象となる)配偶者や内縁関係とは認められない」と不支給を決定したことが分かった。男性側は決定を不服として国家公安委員会に改めて審査を求める方針。

 国の犯罪被害給付制度で給付金を受けられる遺族は被害者の配偶者や家族とされ、内縁関係の人も含まれる。関係者によると、男性側は「同性同士でも事実上の内縁関係にあった」と主張していた。

 本紙の取材に対し、県公安委は「個人に関わることは答えられない」と回答。給付制度で調査事務などを担う県警住民サービス課の担当者は「個別案件は答えない」とした上で「判例では内縁関係は男女間になっている」と述べた。

 男性は14年12月、約20年間同居したパートナーの男性=当時(52)=を、知人の男=殺人罪などで懲役14年の判決確定=に殺された。男性の代理人弁護士によると、男性は自分の給料をパートナーの口座に入金して管理してもらうなど生計を共にしていたため、16年12月に遺族給付金の支給を申請した。

 弁護士は不支給決定を「被害者と一緒に暮らした遺族を支えるという制度の目的に照らせば、同性カップルを排除する理由は全くない」と批判した。

 性的少数者のための法整備を求めるLGBT法連合会(東京)の神谷悠一事務局長は「民間企業や政治の世界ではLGBTへの認識が広まりつつある。国家公安委員会が審査する場合、実態をよく見て犯罪の被害関係者に寄り添ってほしい」と話した。

 <犯罪被害給付制度> 故意の犯罪行為で亡くなった人の遺族や被害者に、国が一時的に給付金を支給する。3種類あり、都道府県の公安委員会が支給の可否を決める。2016年度の支給決定は470件で、総額8億8200万円が支払われた。給付金のうち、遺族給付金の対象は、亡くなった人の配偶者(内縁関係を含む)と子ども、父母、孫、祖父母、きょうだい。16年度は209件の支給が認められた。平均支給額は486万円。

(中日新聞)

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