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話題を追って

特殊詐欺撲滅「地域ぐるみ」 勝山署の啓発 徐々に効果 

コンビニ、金融、児童も参加

勝山市内の各コンビニに「撲滅協力店」のステッカーが貼られ、ニセ電話詐欺の被害が水際で食い止められている=勝山市のサークルK勝山元町1丁目店で

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 電話を使って巧妙に現金をだまし取るニセ電話詐欺(特殊詐欺)の被害が後を絶たない。県警がまとめた二〇一六年の被害認知件数は、前年比五減の五十三件だったが、被害総額は四百九十万五千円増の二億五千七百七十四万六千円で、依然として二億五千万円近くに及ぶ。ニセ電話詐欺対策に力を入れる勝山署では、新たな手口に対応しようと啓発活動に取り組み、徐々に効果を上げている。 (藤井雄次)

■積極的に声掛け

 コンビニで購入できるネット通販会社のギフト券が電子マネーとしてだましとられる新手の詐欺が全国で多発。署では、勝山市内のコンビニを「特殊詐欺撲滅協力店」に認定し、黄色の目出つステッカーを特別に作って店頭に貼り付けてもらっている。多額のギフト券を購入しようとする客に店員らが積極的に声掛けし、市内の「サークルK勝山元町一丁目店」と「ローソン勝山旭町店」では昨年、それぞれ三十四万円と七万円の被害を食い止めた。コンビニ店長たちは「警察のお墨付きであるステッカーが貼られていることで、お客さんへの説明もしやすく、声掛けをためらわずにできるようになった」と話す。

■共感的な態度で

 多額の預金を引き出して宅配便やゆうパックなどで送付する詐欺被害にも対応し、金融機関窓口職員を対象にした研修会を署主催で実施している。窓口想定訓練では、詐欺犯の電話を受けて預金を解約しようとする顧客役に詐欺事案専門の署員が担当。現金をすぐに欲しがる顧客に対して、窓口職員は好意や親切心を前面に出し、相手を怒らせないように共感的な態度で話を聞くように助言。「詐欺の電話を受けた顧客とじっくりと話せば、疑問点は必ず出てくる」とアドバイスし、被害を防ぐ「最後のとりで」となるよう期待を寄せる。

■高齢者にカード

 ニセ電話詐欺の代表格で身内を装い不安をあおって親心につけ込む「オレオレ詐欺」対策では、老人会などでの啓発活動だけでは効果が薄いとして、子どもたちに協力を要請。市内全小学校の児童に標語入りの腕輪と、子どもたちに書き込んでもらうメッセージカードを贈っている。家庭や地域のお年寄りにプレゼントしてもらうことで、ニセ電話詐欺への対応が普段から家庭内で醸成され、防犯意識向上につなげることが目的だ。

 勝山市の高齢化率(六十五歳以上)は、二〇一五年度で34・4%と県内で二番目に高く、今後もお年寄りたちの財産が狙われる可能性は高い。酒井康典副署長は「新たな手口が次々と出てくるなど特殊詐欺の手口は、ますます巧妙化している。あらゆる関係機関と連携し、さまざまな啓発活動を展開することで、一件でも被害を減らしていく」と意気込みを見せる。

 

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