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ふくい経済 シゴト咲く

畳で家に安らぎを イワ・ジョウ

 岩堀 喜代次(いわほり・きよじ)社長 65歳

真剣な表情で作業に取り組む岩堀喜代次社長=福井市加茂河原3丁目のイワ・ジョウ工場で

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精力的に新商品開発

 父の畳店を継いで三十年。これまで精力的に新しい商品開発に取り組んできた。片面は畳、もう片面はカーペットにし、裏返すだけで洋間にも和の空間が生まれる置き畳「リバーシブル畳」は「価格は通常の畳よりも高めだが、畳とカーペットの両方の機能を備えている分、生活シーンに合わせた対応もしやすい」と語る。ペットに優しい畳として「わんにゃんスマイル畳」も商品化するなど「いつも何かおもしろい商品ができないかを考えている」と話すほど、畳に熱い情熱を燃やす。

 印象に残っているのは子どもの時の記憶だ。高度経済成長期の日本はあちこちで次々と住宅が新築され、畳屋も仕事に追われていた。「あのころは本当にどこの畳屋も忙しかった。しかし、時がたち、住宅も次第に洋風化していくにつれ、畳の需要も徐々に減っていった」と振り返る。それとともに同業者も次々と廃業していった。

 その中でも「自分は長男だったし、自分が後を継ぐという意識はあった」。注文を受け、多くの畳を載せたリヤカーを父が引き、自分が後ろから押したこともあった。実際に店を継いでからも畳離れが加速していったが、その中で生き残っていくため、新商品を開発してきた。

 福井県という土地柄だからこそ、畳のよさが生きると強調する。「福井は湿気が多い気候だが、畳はその湿気を吸収する特性がある。そして、人間はやはり横になりたいという気持ちも必ず持っている」と信じ「皆さんの家に安らぎの空間を作りたいと感じて取り組んできた」という。

 「わんにゃんスマイル畳」はペットの毛が絡まりにくく、防かび、防臭効果もある。それは人間と動物たちが共存する中で、安らぎを感じてほしいという思いから生み出されたものだ。

 畳の生産も機械化が進んでいるが、丁寧な仕上げには手作業が欠かせない。「すべて機械製の大量生産のものと比べると、やはり品質にはこだわっている」ときっぱり。良いものであれば、数十年は同じ畳を使えるという。

 製作意欲は衰えることなく、今後の目標として目を付けたのはお風呂。それも「家庭の浴室に敷けるような畳などを考えていきたい」。畳屋としての技術とプライドが高品質の畳を生み出している。 (笠松俊秀)

 岩堀 喜代次社長

 県内の高校を卒業後、家業の畳店を継ぐため大阪で修業。3年後に帰福し、創業者である父の仕事を手伝いながら畳職人としての腕を磨いた。30年前に父の店を継ぎ、時代が移り変わる中でも画期的なアイデアで新商品を次々と生み出してきた。1950(昭和25)年11月1日生まれ。

 イワ・ジョウ(福井市) 

 1958(昭和33)年に岩堀畳店として創業。98年に有限会社イワ・ジョウを設立した。資本金300万円。畳の製造販売では、畳とカーペットを組み合わせた商品など画期的な商品を開発してきた。ふすまや障子の張り替え、クロス工事、内装工事など幅広く取り組んでいる。

 

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