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ふくい経済 シゴト咲く

「知ってもらう」大切 グロウプス

 賀川 泰成(かがわ・やすなり)社長 44歳

「強みは何か考えた」と話す賀川泰成社長=福井市円山1丁目の「グロウプス」で

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中小こそブランド化

 顧客にまず尋ねるのは、理念と経営戦略。それから売り出したい商品や自社の強みを聞き出し、それをどう表現するか考える。「中小企業こそ、知ってもらうための情報発信が大切」と、福井で中小企業の企業イメージを高める「ブランディング」に注力してきた。

 大学卒業後、営業職や造園関係の設計事務所勤務を経て、知人のデザイン事務所に入ったのは一九九九年。インターネットが爆発的に拡大する中、ホームページの制作や広告の企画を手掛けるようになった。

 大学や専門学校でデザインを学んだことはない。蓄積が少ない中、作業が進まず「デザイナーとして、うまい先輩や同世代にどうしたら勝てるか」と悩んだ。二時間しか寝ない生活を二カ月続けたこともある。

 ほかの業界を歩いてきたからこその視点を生かそうと努めた。「営業経験があるから、お客さんとの打ち合わせから制作まですべてこなし、お客さんと一緒に成長するという考えが芽生えた」と振り返る。

 二〇〇四年にグラフィックデザイナーとして独立した。広告効果が見えにくいという顧客の声に、HPや映像づくり、パンフレットなどを総合的に手掛けるようになった。一二年に法人化し、経営者同士の関わりが増えると、さらに自社のビジョンが明確化していった。

 多くの中小企業が抱える課題は知名度のなさ。企業同士の取引でも消費者への販売でも、相手にとって怖いのは知らないことであり、情報がないこと。新入社員の採用も同じ。「魅力的な会社はいっぱいあるのに学生は知らない」。それは企業側が情報発信していないからだと気付いた。

 ブランディングは、大手企業が付加価値を高めるために取り組むイメージが強いが「本当は中小企業こそブランドづくりをする必要がある」。発信するからには、その会社も良くならなければいけない。社員教育や社会貢献など、企業の魅力向上にも関わるようになった。代理店を介した広告中心だった仕事は、今では九割以上が直接取引だ。

 「グロウプス」の社名は「GROW(成長)」と「プラス」をかけた造語。強みを見つけ、戦略をサポートする。「福井の中小企業を元気にするお手伝いをしたい」。それが街全体にとってもプラスになると考えている。 (中崎裕)

 賀川 泰成社長 

 福井市出身。羽水高、新潟大を卒業後、営業や広告デザインの仕事を経験し、グラフィックデザイナーとして独立。仁愛女子短大非常勤講師も務める。1972年6月27日生まれ。

 グロウプス(福井市)

 2004年4月に創業し、12年1月に株式会社グロウプス設立。企業、採用のブランディング戦略の提案・構築、各種デザインの企画・制作などを手掛ける。従業員数4人。

 

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