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ICTニーズ探る 北陸総合通信局

 吉武 久(よしたけ・ひさし)局長 51歳

「管内を回ってICTのニーズを聞きたい」と話す吉武久北陸総合通信局長=金沢市で

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管内の声聞き支援へ

 全国でスマートフォンやタブレットを手に散策する外国人観光客らが急増した。彼らの多くが頼りにするのは無料公衆無線LAN(Wi−Fi=ワイファイ)の電波。北陸三県でも大半の市町村がWi−Fiを整備した。六月に就任した吉武久北陸総合通信局長は、管内を積極的に回って情報通信技術(ICT)のニーズを聞き、支援を行う方針だ。

 −Wi−Fiが大活躍しているようだ。

 外国人観光客は言語が通じない中での街歩きなので、スマホが使えるのは大きい。北陸は各市町村ともWi−Fiの整備に熱心だ。三月末現在で富山県は100%、石川県は95%、福井県は82%の自治体が導入している。

 総務省としても補助事業を実施しており、本年度はあわら市、石川県穴水町、富山県砺波市と南砺市で整備予定だ。Wi−Fiは災害時にも有用。避難場所や緊急連絡先などの情報もあわせて提供することも期待される。

 −行政施設同士で接続の際の認証が統一されておらず、観光客に面倒な思いをさせているようだ。

 金沢市内では兼六園と21世紀美術館で認証方法が異なると聞き先日、私も現場で確かめた。不慣れなこともあり手続きに三分かかったが、外国人観光客には不便かもしれない。総務省としては一度認証手続きすれば、認証方法の異なる事業者間のWi−Fiでも接続できる仕組みを検討しており今年二月から全国十六カ所で実証実験している。

 −管内を回ってどんなニーズを聞く。

 ICTは道具にすぎない。地域の産業や人々の暮らしを見て、話を聞くことで見極めたい。「そういう場合ならICTが生かせますよ」などの提案ができるだろう。例えば老朽化した道路インフラの管理。センサーを付けることで傷みの進行具合をチェックできる。橋梁(きょうりょう)の管理でICTを使った取り組みもあると聞いている。果物や野菜の水の管理も可能だ。

 −病院で電波の混信などが問題になっている。

 多くの医療機関が体温や血圧、脈拍などのデータや画像情報を無線でやりとりしている。混信による誤作動を防ぐには利用ルールの策定や機器の配置に理解が必要だ。六月には金沢市内で医療関係者向けに適した利用方法の説明会を行った。秋には富山、来年には福井でも実施したい。

 −悪質な電波利用にはどう対応する。

 意図的に大きな出力の電波を出したり、利用が認められていない周波数を使用したりする例もある。先日も不法な船舶無線があったので摘発した。特に船舶は無線が通じないと乗組員の命にかかわる。北陸は船舶の利用が多いので悪質な事例には厳しく対処する。また漁船には衝突を避ける自動識別装置を搭載するよう促していきたい。 (上田融)

 吉武 久局長

 山口県防府市出身。1988年東大法学部卒業後、旧郵政省入省。94年富山県情報企画課副主幹、2005年総務省情報通信政策課コンテンツ流通促進室長、11年国土交通省道路交通管理課長、15年地方職員共済組合地方共済事務局長などを歴任し、16年6月から現職。好きな言葉は「一所懸命(いっしょけんめい)」。

 北陸総合通信局(金沢市)

 1947年に金沢逓信局が設置され、北陸3県が管轄に。50年、電波監理委員会設置法施行に伴い北陸電波監理局に改称。52年、郵政省設置法改正で郵政省の地方機関に。85年、北陸電気通信監理局に改称。2001年に省庁再編に伴い北陸総合通信局に改称。

 

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