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ふくい経済 シゴト咲く

営業標準化で成長 平林印刷

 平林 満(ひらばやし・みつる)社長 46歳

仕事の標準化で社内の営業力を高めた平林満社長=福井市長本町の平林印刷本社で

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グッズ販売、広告提案

 単なる印刷業ではない。うちわやカレンダー、靴下など、主力のノベルティーグッズは無数に広がる。成長の秘策は、行動力と営業の標準化。がむしゃらに働き、成功と失敗を繰り返して「今」がある。

 家業が印刷業だった。東京の専門学校を卒業し、スキルアップのため大阪の会社に営業担当として就職。現地に知人がいなかったため、仕事への集中力はかえって高まった。

 「ガッツしかなかった」。最初に出社し、最後に退社する毎日。二年目で社内トップの成績を記録し、三年目には二番手を大きく突き放した。自信をつけ予定より二年早い二十三歳ごろ帰福を決めた。

 当時の社長は父だったが、経営は任されていた。忘れられない出来事がある。「二十〜三十代は誰よりも働いた」。強い自負が、従業員に結果を出すことを求めた。日々の残業や営業成績の目標など、労働環境は厳しかった。二十年ほど前、十数人が一斉に辞めていった。それも一度ではなく二度。「ひどいことをした。教えた人が辞めていくショックは大きかった」

 反省と後悔が、会社の在り方を考えさせた。たどり着いたのが仕事の標準化。営業方法や数字管理など「誰でもできるようにした。中小零細はその部分が意外としっかりしていない」。結果はすぐに出た。営業の訪問件数を減らしても、売り上げは伸びていった。

 販売する商品も変わってきた。最初はパンフレットなど印刷物中心だったが、看板やのぼり旗、店内ポスターなど効果的な広告手法の提案へ。さらに今はノベルティーグッズが売り上げの八割を占める。

 きっかけは県からの依頼だった。新幹線のPRイベントでうちわを作りたい、との内容。紙の印刷物より費用は高いが、便利で喜ばれる。「これは良いかもしれない」。ボールペンやクリアファイル、マグカップなど、あらゆるものを扱った。競合他社よりも丁寧に顧客の要望に応えるよう心掛けた。

 今後は、ノベルティーグッズを配る場所や人なども手配できないか検討するという。「三年以内に上場したい。二十代の社員を中心に年商百億円」。目標はトップだけのものではない。社員の共通認識だからこそ、会社に勢いが生まれている。 (山本洋児)

 平林 満社長 

 北陸高卒業後、東京の印刷専門学校「日本プリンティングアカデミー」で学ぶ。大阪の印刷会社勤務を経て、父が経営する平林印刷に入社。2003年に社長就任。好きな言葉は「チャレンジこそHAPPY」。1970(昭和45)年1月4日生まれ。

 総合印刷事業・ノベルティー事業 平林印刷(福井市) 

 1910(明治43)年に創業。72(昭和47)年に有限会社設立、95年に株式会社化した。2005年にノベルティー通販サイト、06年に印刷WEB通販サイトをそれぞれ開設。08年に本社を永平寺町から現在地の福井市長本町へ移転した。資本金3000万円。年商25億3000万円(14年3月期)。従業員65人。

 

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