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「カレー焼」次代へリレー  小浜のソウルフード 

(上)細長い俵形に焼き上げる赤尾正明さん(下)あんの具は細かく、生地はもっちりの「カレー焼」=小浜市の「和洋菓子カレー焼あかお」で

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娘夫婦伝統の味守る

 和菓子屋とは思えないポップな外観。鉄板で煮え立つどら焼き生地に投じられるスパイシーなカレーあん−。小浜市駅前町の「和洋菓子カレー焼あかお」で親しまれる「カレー焼」が、誕生から五十四年目を迎えた。先月二十九日、考案した初代の赤尾玄蔵さんが百四歳で亡くなったが、娘の和美さん(64)と娘婿の正明さん(67)がしっかり味を守っている。

 玄蔵さんは三方町(現若狭町)出身。小浜市内の菓子店での修業を経て一九三九(昭和十四)年に独立。五一年にJR小浜駅前の現在地に移転した。あんこ中心の和菓子業界の先細りを懸念し、六五年にカレー焼を考案。現在に至るまで、小浜の「ソウルフード」として親しまれている。

 甘みを抑えた生地に、牛豚肉、ニンジン、ジャガイモ、タマネギ、キャベツが入ったカレーあんを詰め、約十分間焼く。長さ十二、三センチの細長い俵形。もっちりした生地と、ドライカレー状のあんが良く合い、一個百十〜百二十グラムある。

 小腹を満たすには十分なボリューム。生地からはみ出したあんの焦げも香ばしく、食欲をそそる。一個百三十円。消費税が導入された八九年にこの価格に上げて以来、据え置いている。

 「夏はあんまり売れない」と話す二人だが、取材用に焼いてくれた十四個は十五分ほどで完売した。ピークの冬場は一日五百個を売り上げる。カレー焼が登場した頃から常連の上林加代子さん(73)は「ずっと食べ続けている。京都に暮らすおいっ子も、バイクで遊びに来ると、二十個くらい買って帰る」と話した。

 二人に切り盛りを任せた玄蔵さんだったが、店のシャッターを開ける作業だけは百歳まで務め、それが体力的に厳しくなった後は、二年前まで二人の様子を店内に座って見ていたという。正明さんは「小浜を訪れた際には、手土産として買っていただけたら」と話している。開店時間は午前九時〜午後七時。火曜定休。  (山谷柾裕)

 

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