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伊藤選手(大野出身)障スポ機運後押し アジアパラ陸上100V

男子100メートル(車いすT52など)決勝優勝し、拳を突き上げる伊藤竜也選手=9日、ジャカルタで(共同)

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先輩・高田さん歓喜

 ジャカルタ・アジアパラ大会は第四日の九日、インドネシア・ジャカルタで開かれ、県勢は陸上男子100メートル(車いすT52)の伊藤竜也選手(32)=新日本工業=が18秒06をマークして金メダルを獲得した。十三日に全国障害者スポーツ大会(障スポ)の開幕を控える中で飛び込んだ朗報。県内の車いす陸上競技の仲間も快挙を喜んだ。 (藤共生、山内道朗)

 二年前、伊藤選手を競技の道に誘ったのは、パラ五輪で計七つのメダルを獲得した福井市の高田稔浩(としひろ)さん(53)だった。県障がい者スポーツ大会で伊藤選手に競技用車いすの試乗を勧め、その魅力に引き込んだ。

 これまで長い間、若手の台頭を待ち望んでいた。メキメキと頭角を現し、アジアの頂点に立った後輩に向けて「よくやった。本当にほめてあげたい。パラリンピアンを目指す有力な選手が県内から出てきたのはうれしい」と喜んだ。

 競技に専念するため、今年三月には仕事を辞めて、障害者アスリートを支援する東京都の建設会社「新日本工業」の社員となり、福井市を練習拠点としながら所属選手として活動を始めた。今夏から本格的に結果を残し始め、たどり着いたアジアの頂点。金子佳正(よしただ)社長は「初出場の大会で見事重圧を力に変え、全力で駆け抜けてくれた。素晴らしいニュースをありがとう」と感謝した。

 卓球では永下尚也選手(北陸電力福井)が七、八の両日、障害の度合いが最も軽い「クラス10」の男子シングルスに出場。予選グループ1勝2敗で決勝トーナメント進出を逃した。

 いとう・たつや 大野市出身。17歳の時、バイク事故で脊椎を損傷した。高校を中退し、県済生会病院などで働く。今年3月から新日本工業に所属。8月には日本パラ陸上競技連盟の強化指定選手となり東京パラリンピックでメダル獲得を目指す。福井市漆原町在住。

 T52クラス 四肢欠損、関節可動域制限、筋力低下などを抱える選手による車いす陸上は、障害の程度に応じて4クラスに分かれている。T52は2番目に重いクラスで、肩や肘、手の関節機能が正常かほぼ正常で、手の指の曲げ伸ばしに制限がある選手たちのクラス。

 「東京パラ五輪  向けた序章に」

 ○…陸上男子100メートル(車いすT52)で18秒06の好記録をマークし、金メダルに輝いた伊藤竜也選手は「記録が出て良かった。ウエートトレーニングの成果が出た」と喜んだ。もともと長距離種目に取り組んでいたが、暑さに弱いことなどを理由に短距離へ転向。二年足らずでアジアを制した車いすスプリンターは「(東京パラリンピックに向けた)序章になる。あと1秒くらい記録を上げていきたい」と力強く語った。 (共同)

 

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