トップ > 日刊県民福井から > 福井発 > 記事

ここから本文

福井発

営業短縮、帰宅促す 県内企業や観光地 

台風の接近に備え、営業時間の短縮を知らせる張り紙=4日、福井市の西武福井店で(蓮覚寺宏絵撮影)

写真

早め早め安全最優先

 台風21号の県内接近を受けて、県内企業や観光地などの関係者らは四日、早めの営業中止や従業員の帰宅などを促し、安全を最優先にした対応を取った。 (北原愛、中場賢一、玉田能成、青木孝行)

 福井市中央一丁目の西武福井店は、通常より五時間半早めて午後二時に閉店した。公共交通機関がストップしたためで、販売促進担当の山田浩さんは「従業員の安全確保に努めた特例措置」と話した。

 前田工繊(坂井市)は、一部の工場で正午以降、従業員に帰社するよう指示した。セーレン(福井市)は、福井本社は正午で業務を終了し、一部工場では所属長の指示に従い、安全に注意しながら稼働を続けた。

 通信インフラサービスのオールコネクト(福井市)では、法人営業部門に所属する従業員は、出社はしたものの外出しての営業を取りやめた。同社の担当者は「大雪の時もそうだったが、何よりも命が最優先で、各責任者に判断を委ねている」と話した。

 ユニフォームネクスト(福井市)は、公立の小中学校が休校となった影響で、小さい子どもがいる女性従業員を中心に出社しなくてもいいようにしたほか、午前中は就業して午後は帰社した。

 観光地でも、土産物店や飲食店では、従業員らが雨音に追われるように後片付けを急いだ。

 坂井市の東尋坊では、多くの店が終日休業し、観光交流センターに「午後から閉館」の張り紙が貼られた。「お客さまがいる限りは」と営業していた、やまに水産も午後二時ごろに早じまい。山野仁司店長(49)は「従業員の安全も大切、風雨がひどくなる前に帰さないと」と話した。

 東尋坊観光遊覧船は午前十一時の便でこの日の運航を打ち切り、所有する五隻を竹田川に係留。小針悟社長(59)は「ロープは多めにしっかりとくくったが」と、事務所で台風の動きを気にしていた。勝山市の県立恐竜博物館は午後一時で閉館、福井市養浩館庭園は終日閉園した。

 越前町漁業協同組合では、早めの対策を取るように呼び掛け、漁協所属の漁業者は三日までに、各自の判断で底引き網漁船を陸に上げた。船をロープで岸に固定する場合は強風でちぎれないように、強く固定しすぎず、ロープにあそびを持たせるようにしているという。

強い風で店舗のシャッターが壊れたり、折れた枝が道路に散乱したりした=4日午後4時16分、福井市大手3丁目で(蓮覚寺宏絵撮影)

写真

電車、バス相次ぎ運休

 県内を直撃した台風21号は、福井市中心部にも大きな混乱をもたらした。電車や路線バスの午後からの運休に加え、飲食店などの臨時休業なども相次ぎ、JR福井駅構内は人の姿はまばら。仕事を早く切り上げて駅に駆け込む人や運休情報にぼうぜんとする人の姿が見られた。

 閉店時間を午後二時に繰り上げた西武福井店で働く坂井市春江町の山西悦子さん(61)は、電車で帰宅しようと駅に駆け込んできた。「動いているかなと思ったけど…。帰るには知人に連絡して同乗させてもらうしかない」と肩を落としていた。

 出張のために前日に東京から来て、この日に帰る予定だった会社員男性(46)は「駅近くのホテルで延泊手続きした。スケジュールも調整しなきゃいけないし散々だ」とぼやいた。

 JR西日本金沢支社によると、北陸線は午後三時以降の全ての列車が運休。越美北線は午前十一時以降、JR小浜線は正午以降、いずれも運休した。福井鉄道は午後二時十分以降、えちぜん鉄道は午後二時半以降の列車の運転を取りやめた。

 中日本高速道路によると、北陸道や舞鶴若狭道で午後二時すぎごろから順次区間通行止めが相次いだ。また県警高速隊によると、舞若道では同二時ごろ、若狭町生倉の三方五湖パーキングエリア付近の上り線で、二・四トントラックが風にあおられて横転した。けが人はなかった。 (小川祥)

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索