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福井発

もんじゅ燃料取り出し開始 22年末までに530体

安部智之所長(左端)らが見守る中、燃料の取り出しを開始する操作員(左から2人目)=30日、敦賀市の高速増殖原型炉「もんじゅ」で(代表撮影)

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廃炉計画第1段階

 日本原子力研究開発機構は三十日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)の使用済み核燃料の取り出し作業を開始した。初日は予定通り、燃料貯蔵設備から核燃料一体を取り出し、水プールへ移した。二〇二二年末までに核燃料五百三十体を取り出すなどし、最終的に四七年度の廃炉完了を目指す。 (鈴木啓太)

 機構によると、操作員ら計二十五人が三班体制で取り出し作業に当たり、この日はうち七人が、午前九時半から作業を始めた。遠隔操作で燃料出入機などを使って、原子炉外にある燃料貯蔵設備から一体を取り出し、付着している液体ナトリウムを洗浄した上で、ステンレス製の缶に収納し水プールに移した。一連の作業は午後六時半ごろ終わり、警報が鳴るなどのトラブルはなかった。

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 当面は一日一体ほどのペースで、年内に燃料貯蔵設備の百体を取り出す方針。廃炉計画の第一段階となる二二年度までに、燃料貯蔵設備の百六十体、原子炉内の三百七十体をすべて取り出す。計画は四七年度まで四段階に区分され、第二段階以降の詳しい工程は決まっていない。廃炉費用は政府試算で三千七百五十億円とされるが、核燃料の処理にさらに巨額の費用がかかるとみられている。

 もんじゅは一九九四年四月に初臨界。九五年十二月に配管からナトリウムが漏れる事故が発生し、運転を停止した。二〇一〇年五月に運転を再開したものの、燃料交換に使う装置が落下するなどトラブルが続発。政府は一六年十二月に廃炉を決め、原子力規制委員会が今年三月に廃止措置計画を認可した。一兆円超の国費が投じられながら、運転期間は二百五十日のみだった。

安全に作業

改めて誓う

 廃炉に向けて本格的に動きだした高速増殖原型炉「もんじゅ」では三十日、関係者らが安全に作業を進めることを改めて誓った。

 取り出し作業を前に、児玉敏雄理事長と安部智之所長が所員ら約五百五十人に向けて訓示。児玉理事長は「不具合の経験を今後の作業にいかしていかなければならない」と話し、不具合の未然防止に努めるよう求めた。安部所長は「事前の検討準備を十分に行い、一つ一つの作業で成すべきことを自ら問い掛ける姿勢を常に持ちながら業務を進めましょう」と呼び掛けた。

 操作員らによるミーティングの後、燃料取り扱い設備操作室で、安部所長らが見守る中、操作員が設備の自動運転スイッチを押し、取り出しを始めた。 (大串真理)

 

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