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龍馬花押入り 書簡初公開へ 県立歴史博物館来月22日から

坂本龍馬直筆の花押が入った書簡

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(手前から)坂本龍馬直筆の花押が入った書簡や「三岡八郎所持」の銘が入った刀などの目玉資料=いずれも23日、県庁で(蓮覚寺宏絵撮影)

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唯一現存、福井藩士宛て

 幕末の志士、坂本龍馬(一八三六〜六七年)の直筆の花押(サイン)が入った書簡が、九月二十二日から福井県立歴史博物館(福井市)で初めて公開される。県が二十三日発表した。龍馬の書簡は百四十通が確認されているが、花押入りは二通しかなく、いずれも同じ福井藩士に宛てたもの。一通は焼失したとされており、今回公開されるのは現存する唯一の花押となる。 

 書簡(縦一五・五センチ、横五一センチ)は一八六四(元治元)年十月六日に、福井藩士の村田氏寿(うじひさ)に宛てて書かれた。龍馬が薩摩藩士に同行し京から関東に下ることなどを知らせる内容。文末に「龍」の偏と「馬」を左右に組み合わせた花押が記されている。当時、龍馬は幕府の勝海舟の下、海軍操練所で学んでいた。

 歴史博物館が、別の福井藩士の子孫にあたる東京の所蔵者と連絡を取り、借り受けた。龍馬研究の複数の専門家の鑑定により、本文、花押とも直筆とのお墨付きを得た。県内で展開中の「幕末明治福井150年博」の特別展(十一月四日まで)のメーン展示の一つとなる。

 この書簡の発見者で、二〇一〇年に歴史雑誌で紹介した歴史作家の桐野作人さん(64)=東京=は「龍馬の署名はなく花押しか付いていないが、これを見たら村田は龍馬からだと分かる。花押は村田と龍馬との仲の良さを示している」と話している。

 特別展では、安政の大獄で処罰された福井藩士橋本左内らの氏名と処罰の内容を列挙した重要文化財(重文)の「安政大獄処罰案」(彦根城博物館蔵)や、由利公正が所持していた刀とされる「三岡八郎所持」の銘が入った刀なども公開する。

 特別展の期間中、絵図の「安政年間酒井忠義へ賜膳之図」と「小御所会議之図」の国宝二点と重文三点を含む計百一点を、黒船来航から明治新政府の誕生までを三つのテーマで紹介する。百一点のうち十点が国内初公開。 (清兼千鶴)

 むらた・うじひさ 1821〜99年。57(安政4)年、橋本左内(1834〜59年)の後任として福井藩校明道館の御用掛となる。62(文久2)年に藩主松平春嶽(28〜90年)が幕府の政事総裁職になると、その下で国事に奔走。71(明治4)年に福井県参事(知事)に就き、新政府では内務大丞兼警保頭(警察官僚)となり日本の警察制度の創設に尽力した。

 

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