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水素活用研究 県内でも胎動

敦賀市が事業計画策定中 

水素を多く生み出す藻の育成を目指す研究者=敦賀市の若狭湾エネルギー研究センターで

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 今回のエネルギー基本計画改定で、新たに強く打ち出されるのが「水素」だ。今は燃料電池車など一部にとどまるが、県内でも敦賀市の水素タウン構想や、製造や貯蔵方法の研究など、未来への「胎動」が始まっている。

 敦賀市は基幹産業だった原発以外の柱を作ろうと、水素エネルギー産業の創出を目指し、水素発電所の誘致も視野に入れた事業計画を策定中だ。

 計画案では、まずは燃料電池車や水素ステーションを導入し、公共施設に燃料電池システムを使って水素を普及させる。研究機関や水素貯蔵施設、発電所の整備に加え、海外から水素を敦賀港に輸入して中京や関西圏に水素や電気を送る拠点とすることも見据えている。

 水素タウン化する計画は、周辺五市町と一体的な経済圏を作る「ハーモニアスポリス構想」の一環。市は高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)の廃炉と引き換えに、構想への国の支援も取り付け、最大一億円の補助を設けて研究開発施設を民間企業から公募し、審査中だ。

 一方、同市の若狭湾エネルギー研究センターは、県のエネルギー研究開発拠点化計画の一環で、水素の製造と貯蔵法の研究に取り組んでいる。

 水素は石油や石炭などの化石資源から製造する方法が効率的とされるが、環境面でより良い手法の開発に着手。加速器を活用し効率的に水素を作る藻の育成や、マグネシウムにお湯をかけると水素が発生する仕組みを活用した技術の開発も進めている。

 水素をためる方法も今後の課題とされ、燃料電池車などでは高い圧力で液体にしているが、より安全性を高めるため金属に吸収させて貯蔵する仕組みの高度化も目指す。

 同研究センター企画支援広報部の中村暁さんは「水素はまだ普及するか疑問符が付く段階。企業を引き付ける効率の良いものにしないといけない」と語る。

  (米田怜央、中崎裕)

 

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