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職員給与10%削減方針 福井市、除雪経費かさむ

 福井市が常勤職員の給与を九カ月間、一律10%削減する方針を固めたことが十六日、分かった。今年二月の記録的な大雪を受け、除雪などの経費がかさんだため。市議会六月定例会への関係議案提出を目指しているが、市職員労働組合は「職員の生活に与える影響が大きい」などと反発している。

 市によると、一七年度決算で除雪や公共施設の補修などの経費は、例年の七倍ほどとなる約五十億円に膨らんだ。そのうち約十九億円は国の補助金などを活用したが、残りは市の一般財源で賄った。

 この結果、自治体の貯金に当たる財政調整基金は一七年度末でゼロに。一七年度決算の赤字の穴埋め分と一八年度の補正予算で、約十三億円の財源が不足する見通しとなった。市は大型公共事業の予算凍結などで約五億円を捻出する方針だが、それでも約八億円を確保することが困難になった。

 そのため、市は今年七月〜来年三月までの九カ月間、常勤職員の給与(賞与除く)と管理職手当をそれぞれ一割、特別職報酬を二割減額する方針を固め、市職員労組に八日に提案した。市によると、常勤職員は約二千三百人で、一七年度の職員の平均給与は約三十二万円。玉村公男総務部長は取材に「事業の先送りや見直しは市民サービスの低下を招きかねない。市民に負担を強いるのだから、職員にも給与削減に協力してほしい」と理解を求める。

 市職員労組の野田哲生執行委員長は取材に「給与削減よりも前に財産の統合、整理や事業の廃止などの政策の転換をしないと、今後も金が必要になった時、繰り返し人件費が使われることになる。職員の士気低下は免れない」と給与削減に反対する考えを示した。 (片岡典子)

大型事業に大雪急激に財政悪化

 保母武彦・島根大名誉教授(地方財政論) 高齢化などに伴い全国的に福祉関係の歳出は増えているが、福井市ではそれに加え、北陸新幹線の県内延伸に向けたJR福井駅周辺の整備や、福井国体に向けた大型事業に取り組んでいるという事情がある。そこで無理をしてきたところに大雪が降り、急激に財政状況が悪化した末の決断ではないか。自治体の財政悪化に伴う職員の給与カットとしては、北海道夕張市などの例があるが、県庁所在地でこのようなことが起こるとは。市民が市の財政状況を知り、どのような公共事業を減らしていくのか、市民と市職員で対話し、合意形成をしていく契機にするべきだ。

 

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