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埋まる点字ブロック 視覚障害者外出に不安

 記録的な大雪によって、視覚障害者にも雪道を歩くことへの不安から外出を控えるなどの支障が出ている。県視覚障害者福祉協会などの関係者は、歩道の除雪時には点字ブロック周辺の雪も取り除くよう、配慮を呼び掛けている。

除雪が十分に行き届かず、一部が雪に埋もれたままの点字ブロック=福井市のJR福井駅周辺で

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 「歩道も車道も分からず、点字ブロックも埋もれてしまっている今の状態は、はしごを外されているのと同じ」。同協会の会長で自身も全盲の小山尊(たかし)さん(76)=小浜市住吉=は今回の大雪をこう嘆く。

 小山さんによると、白杖(はくじょう)で点字ブロックをはじめ、障害物や段差の有無など路面の特徴を把握しようとしても、点字ブロックは雪に隠れて分からない上、道路の脇にいくつも作られた雪山に当たってしまい、慣れた道でも自分がどこにいるのか分からなくなる。こんな恐怖から「家の外に出たくない」と話す人もいる。

 視覚障害者によっては、足の裏による感触も大きな頼り。路面がアスファルトなのか木製なのかなどを足裏の感触で確認し、自分の位置を把握している。小山会長も、生地の薄い靴下や底が平べったい靴を冬でも選んだりして、感覚を大事にしている。しかし、踏み固められた雪の上では、全て同じ感触になってしまい、区別が付かなくなる。

 小山さんは「点字ブロックは、私たちにとっての『道』。雪かきの時は点字ブロックの部分もしてもらえたら」と訴える。

 県障害者社会参加推進センター(福井市)にも、今回の大雪が降り始めてから、視覚を含め身体に障害のある人から「積もった雪が怖くて外出できない」などと不安を訴える電話が九日に六件入った。坪田のり子事務局長は「家から出ることのできない障害者は、近所からの声掛けだけでも安心する」と障害者への気配りを求める。

 県障害福祉課の担当者は「雪かきをする時に、点字ブロックが見えやすくするなどの協力をしてもらえれば」と呼び掛けている。 (小川祥)

 

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