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清水君 審査員特別賞 「頼もしい配達員」つづる

新聞配達エッセー

  清水煌生君

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 日本新聞協会は二十九日、「新聞配達の日・新聞少年の日」(十月十五日)を前に、「第二十四回新聞配達に関するエッセーコンテスト」の選考結果を発表した。県内からは小学生部門で、坂井市春江小学校二年の清水煌生(こうせい)君(8つ)の作品「みちの音」が最優秀賞に次ぐ審査員特別賞に輝いた。 (中田誠司)

 清水君は、暴風雨で目が覚めた夜中でも新聞を配達する人がいることに驚いた情景をつづった。

 父親が出張で母親と弟の三人だけだったこともあり、嵐で怖い思いをしていたとき「ゴト、ガタン」という「未知の音」を初めて聞いた。少し驚いたが、外に人がいると分かって安心したし、地域の安心にもなっているのではないかと思ったという内容。

 文章を書くのが好きで、これまでコメに関する作文や宇宙に関する俳句で全国入賞するなど文才を発揮してきた。一、二時間で書けたという応募作品の出来は「普通」。最初に書いた文章が長すぎて「字数を抑えるため文字を削ったのが不満」だったという。

 「新聞はいつも朝に来ると思っていた」という煌生君。嵐の中でも新聞を届けてくれる配達員を「頼もしい」と実感し、その思いをつづった作品が全国で二番目の賞になった。「うれしかった。嵐のおかげで初めての音に出合えたし、新聞に興味が持てた」と感想を話した。

心温まる3541編が全国から集まる

 「新聞配達に関するエッセーコンテスト」には計三千五百四十一編の心温まるエピソードが寄せられた。部門ごとに最優秀賞作品が選ばれ、大学生・社会人部門は新潟市東区の会社員青山未花子さん(24)の「見ていてくれた人」が受賞した。

 新聞奨学生として大学に通った青山さんは、最後の配達の日に購読者から「毎日四年間、新聞を届けてくれたね。ありがとう」と書かれた手紙を受け取り、新聞を介したつながりを感じた経験をつづった。

 中学生・高校生部門では青森県八戸市の柳谷杏那さん(13)の「心のエネルギー」が受賞。幼い母を背負いながら新聞配達で生計を立てていた祖母に思いを致し、「新聞は手にするまで見えない風景がある。世の中に起きているどんなことも私が成長する心のエネルギーだ」と結んだ。小学生部門の受賞は広島県庄原市の糸原愛理さん(12)の「日本一の新聞屋さん」。大雪が降った日に配達員が歩いて新聞を届けに来た体験を「日本一の新聞屋さんが、私の住む町にいる」とたたえた。

「みちの音」 清水 煌生

 ぼくは、夜中に目がさめた。きょうは、すごいあらしだ。風がビュービューと家をおす。

 ぼくは、母をおこした。すごいかみなりの音にしんぞうがとび出そうだった。弟は、まったくおきない。さすがだ。

 「どうしたの? こわいの?」と、聞かれた。父がいないせいか、いちだんとこわくかんじた。「うるさくてねむれない」と、言ったとき、雨がいちだんとうるさくなった。そんな中、はじめて聞く音がした。

 「ゴト、ガタン」「なんの音?」と、母にたずねると、しんぶんが来た音だと、教えてくれた。ぼくは思わず、「こんな時間におしごとしているの? それにこの天気だよ」。「そうね、大へんでしょうね。でも、こんな日にわたしたちいがいにおきている人がいると、ちょっとあんしんしない?」。ぼくはわかった。母もこわかったんだ。

 いつも6時までねているぼくは、しんぶんがいつ来ているのか知りませんでした。きっと毎日しんぶんをまっている人がたくさんいると思います。

 しんぶんやさんは、しんぶんをとどけてくれるだけじゃなく、ちいきのあんしんもとどけてくれているのだと思います。

 さいごに、ぼくの家にしんぶんをとどけてくれてありがとうございます。

 

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