発信!「昇龍道」の魅力 | 考えよう!昇龍道のおもてなし
第5回 地域活性化リレーシンポ in 愛知

 中部北陸9県(愛知、岐阜、三重、静岡、長野、石川、福井、富山、滋賀)が官民一体となって外国人観光客を誘致する「昇龍道プロジェクト」のシンポジウムが、去る1月30日、名鉄グランドホテルで開催された。昨年1月に名古屋でキックオフシンポジウムが開催されて以降、5回目を迎えた今回。1年間のシンポジウムを統括すると共に、昇龍道プロジェクトのさらなる飛躍などについて、地元経済界の首脳が意見を交わした。

主催者挨拶
中日新聞社代表取締役社長 小出 宣昭

多様な食文化、自然、言語など日本の魅力が凝縮した昇龍道

 私の知人に山形県在住の米国人で、ダニエルという方がいます。カリフォルニア州出身の彼が日本に移住した理由は、日本が持つ多様性に心を奪われたからだと聞きました。日本とほぼ同じ面積のカリフォルニア州は、どこへ行っても同じような料理しかないのに比べ、日本は北海道から沖縄までまったく異なった食文化がある。また日本の特徴として、山と川が非常に近いため川が短く、水が清らかだという点を挙げていました。美しい海と川があり、味覚、歴史、人情、言葉が地域ごとに違う。その日本の多様性に引かれたそうです。ダニエルが挙げた様々な日本の特色は、まさにこの昇龍道に凝縮されています。ぜひ、彼のような外国人に昇龍道に来ていただき、「この地域を巡ってもらえば日本の魅力を存分に満喫できる」ということをお伝えしたいと思います。

来賓挨拶
愛知県知事 大村 秀章氏

充実した航空路線を生かし中部全体をパッケージで訴求

 愛知県知事に就任して、2月で3年が経ちます。この間、5度の中国訪問をはじめ、アジア各国へ何度も訪れ、航空路線の新規開設を含めて、エアポートセールスなどを積極的に行ってきました。

 昨年秋からはセントレア—ハノイ線がデイリー運航に。今年3月からはセントレア—クアラルンプール便が週4便でスタート、マニラ便も新たな航空会社が就航するなど、順調に増便しています。また中国便は週80便近くになるなど、アジア全域と中部国際空港のネットワークはますます充実。その利点を生かすためには、各県が単独でPRするのではなく、中部地域全体をパッケージとして打ち出していくことが重要です。愛知県だけを見ても、名古屋市のように大都市ならではの魅力を感じてもらえる街から、歴史、自動車・航空宇宙産業を中心とした産業観光、城文化、地域グルメなど多彩。昇龍道全体をぐるっと周遊していただけるよう、このプロジェクトを大いに盛り上げ、日本国内のみならず世界中の方に来ていただけるよう心から願います。

後援/
中部運輸局、北陸信越運輸局、中部経済連合会、北陸経済連合会、昇龍道プロジェクト推進協議会、名古屋鉄道、ANA、中部国際空港、JTB中部
協力/
日本観光振興協会中部支部、中部広域観光推進協議会
特別協力/
中部日本放送、愛知大学、(公財)愛知大学教育研究支援財団

基調講演: 昇龍道の更なる発展に向けて

次世代産業の一翼担う観光   中部一体のルート作りを


三田 敏雄(みた・としお)氏

昇龍道プロジェクト推進協議会会長
中部経済連合会会長


愛知県出身。中部電力(株)取締役東京支社長、常務取締役執行役員販売本部長、代表取締役社長などを経て2010年6月より代表取締役会長に就任。昇龍道プロジェクト推進協議会会長を務め、発足当時から中部運輸局や関係各団体のまとめ役として活躍。

日本の景気観は昨年から徐々に回復傾向が見られ、今年に入ってからもますます期待感が大きくなっています。産業面でも、円安傾向に入り、復調の兆しが感じられているという状況です。そんな中、企業が将来性を見据えて投資をする上で、外国への進出傾向が強まっています。世界を舞台に活躍できる大企業は対応可能ですが、それを支える中小企業にとっては仕事が減り、日本の産業全体で見れば苦しい状況に陥ることが予測されます。特に日本のものづくりの大部分を担う中部地域は大きな打撃を受けかねない。日本産業の核である輸送用機械の生産が半減した場合を想定した試算によると、全国のGDPは2.8%減少、中部圏だけを見ると6.6%も減少するという予測が出ています。中部地域ひいては日本全体の産業が、自動車産業に象徴される輸送用機械の産業に支えられていることを考えると、今後の経済発展のためには、新しい産業を興し、多くの人が働ける場を作ることが必要です。

そこで、中部経済連合会では、次世代を担うリーディング産業として、次世代自動車、航空宇宙、環境・リサイクル、ヘルスケアに加え、観光を掲げ、産業振興に努めています。

昇龍道の更なる発展に向けて基調講演を行う三田氏
昇龍道の更なる発展に向けて基調講演を行う三田氏

観光産業がもたらす経済効果としては、2011年の数値で22.4兆円。驚くことに、自動車の国内販売、輸出額を合わせた金額22.3兆円に匹敵する数値です。さらに、観光産業は外食産業や移動に使用する鉄道など波及効果も含めると、46.4兆円という大きな産業。ここで働く方は200万人を超え、波及する雇用効果を含めるとおよそ400万人と言われています。

その中で、少子化に向かう日本の未来を考えますと、外国人旅行者の受け入れ増加が不可欠。外国の旅行会社に聞き取りを行ったところ、販売に力を入れたい目的地としてゴールデンルート、つまり大阪や京都など関西圏と関東を往来し、途中で富士山を見るというルートが大半。そこで実際に訪日した外国人に次回、日本に来た際にしたいことを聞いた調査によると、日本食を食べることが第一位。その他にはショッピング、繁華街の街歩き、自然・景勝地観光、それから旅館や温泉を楽しみたいという声が上位に入っています。これを中部地域に照らし合わせると、日本でも誇るべき観光地が多数該当する。特に自然や温泉。昇龍道の南部から能登半島まで、隈なく観光資源が存在します。

昨年は富士山が世界遺産に登録され、2015年は北陸新幹線が開通。2027年には東京—名古屋間でリニア新幹線も開通するなど、観光客を呼び込む要素は圧倒的に多くなっています。

今後は、銘酒の酒蔵を県域を越えて巡る「日本銘酒街道」など、新たに具体的な旅行商品を造成し、積極的にPRをしていきたい。中部地域が一体となり、観光資源を大切にすると同時に、何よりも日本人が持つ「おもてなし」の心で観光客を迎えられるよう、皆様のご支援をお願いします。

発信!「昇龍道」の魅力 トップに戻る
地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索