発信!「昇龍道」の魅力 | 考えよう!昇龍道のおもてなし
第4回 地域活性化リレーシンポ in 岐阜

 中部北陸9県(愛知、岐阜、三重、静岡、長野、石川、福井、富山、滋賀)が官民一体となって外国人観光客を誘致する「昇龍道プロジェクト」のシンポジウムが、去る11月22日、岐阜市文化センターで開催された。4回目となる今回は、昇龍道の中心に位置する岐阜県の魅力、役割に関する意見を交えながら、昇龍道の課題や今後の展望について多角的な議論が繰り広げられた。

主催者挨拶
中日新聞岐阜支社長 真能 秀久

心臓部である岐阜県から昇龍道の取り組みを発信

 岐阜県は昇龍道地域の9県の内、静岡県を除く7つの県と接しており、いわば昇龍道の心臓部にあたります。

 県内を見れば、北から世界遺産の白川郷、外国人観光客で賑わう国際観光都市の高山や郡上、刃物の町である関、さらには、金華山や長良川の清流など自然に囲まれた岐阜市と、魅力溢れる地域が続きます。東には陶芸の里である美濃地方、西には水の都大垣をはじめ、木曽三川の風景が印象的な海津などが広がります。しかしこれまでは、せっかく良いものを持っていながら、世界へ向けて発信できていなという面もあった。

 中国の古書『易経』の中に、龍を6段階で表した表現があります。大地の中に潜って志を磨き上げる時期を潜龍、地上に出て空に向かう前に知識を得て、見識のある人に学ぶ段階を見龍、そして時を経て躍龍となり、空へと舞いあがる飛龍となります。昇龍道プロジェクトは、今まさに潜龍から見龍にさしかかっている時期だと思います。昇龍道プロジェクトが目指すのは、各地域の良いものを他地域に発信し、国際的に情報が広がることで様々な交流を生むこと。

 中日新聞では、昇龍道の9県と発行地域を一にしているという利点を生かし、全力でこのプロジェクトを応援します。

来賓挨拶
岐阜県知事 古田 肇氏

広域連携と官民のコラボで第二のゴールデンルートに

 岐阜県では、「飛騨・美濃じまん海外戦略プロジェクト」と題し、観光キャンペーンを実施してきました。観光、食、ものづくりの3つの分野を一体化して岐阜ブランドとして打ち出すキャンペーンです。官民一体となって、観光の道筋を付けるべく取り組む中で、近年、岐阜県に来る外国人観光客は急増しています。例えばシンガポールやタイからの来訪者は、この3年間でほぼ3倍の伸び率で、全国でもトップクラス、さらに増え続けている状況です。東京、京都、大阪というゴールデンルートに加え、第二のゴールデンルートとしての関心を持たれているという手応えを感じます。

 先月、インドネシアへトップセールスに行き、その中で現地の世界的デザイナーが本県を紹介するイベントに参加しました。実際に本県を訪れたデザイナーが発する言葉は、大変説得力があり、現地の目線による手法は効果的であると感じました。また、台湾の旅行博覧会では、観光地を単にPRするだけでなく、宿泊地、移動方法、価格を示した具体的な観光ルートを提案する必要性を痛感しました。

 今後も、広域連携の取り組みである昇龍道プロジェクトの役割はますます重要であり、本県の活動とも連動しながら、さらなる効果を生み出せるよう取り組んでいきたいと考えています。

後援/
中部運輸局、北陸信越運輸局、中部経済連合会、北陸経済連合会、昇龍道プロジェクト推進協議会、名古屋鉄道、ANA、中部国際空港、JTB中部
協力/
日本観光振興協会中部支部、中部広域観光推進協議会
特別協力/
中部日本放送

基調講演: 昇龍道プロジェクトのみちしるべ 〜アクションプランの概要と方針〜

外国人宿泊者数が大幅に増加   さらなる飛躍へ環境整備を


野俣 光孝(のまた・みつよし)氏

中部運輸局長


神奈川県出身。運輸省、海上保安庁、気象庁などを経て2013年6月より現職。就任後は昇龍道プロジェクトの旗振り役として活躍。

中部北陸9県のインバウンドの状況ですが、外国人の延べ宿泊者数に関して、9県あわせても大阪府一府の数よりも少ないという現状です。この地域は素晴らしい観光資源があるにも関わらず、インバウンドという面では非常に入り込み数が少ない。そのような状況を受け、9県の関係者が一体となってプロモーションを行い、外国人宿泊者数を3年間で2倍にしようという目標の下、スタートしたのが昇龍道プロジェクトです。

特に、今後伸びが期待できる中華圏をターゲットとして実施しようということで、中国部会、台湾部会を設置。さらに、尖閣諸島問題などを受け、中国以外の地域からも呼び込もうと、東南アジア部会を設けました。

海外へ向けて、現地へのミッション団の派遣、現地メディアを使ったPR、旅行博への昇龍道ブースの出展などを通じて積極的な働きかけを実践。さらに銀聯カード導入、Wi-Fi使用環境整備、多言語環境整備、交通利用の利便性向上など具体的な課題については分科会を設置しました。

Wi-Fi環境の整備など、プロジェクト飛躍のための具体策を掲げる野俣氏
Wi-Fi環境の整備など、プロジェクト飛躍のための具体策を掲げる野俣氏

こういった取り組みを通じ、昇龍道9県における外国人の宿泊者数は、前年比で大幅に増加。2012年度一年間で251万人泊だった外国人宿泊者数は、2013年の1月から6月の半年間で167万人泊。単純に倍数を年間の数と仮定すれば、330万人泊を超えるという数値が期待できます。

今後、さらに高い数値目標を設定し、飛躍するために急務となっているのが、Wi-Fi環境の整備です。実際に日本を訪れた外国人に対して行ったアンケート結果では、旅行中に困ったこととして、無線LANの環境がないという点が上位にランクインしていました。ただ、Wi-Fi環境を整備するためには、設置のための初期費用やランニングコストがかかる。そこで京都市の事例を見ると、初期費用、維持管理費等をすべて無料で請け負う業者を公募したところ2つの企業から、すべて自社負担で請け負う内容の提案があったそうです。これにより京都市では現在、バス停や地下鉄の駅、セブン-イレブンなどにWi-Fiを設置し、誰でも3時間まで無料で使える設備が整っています。自社ユーザーの利便性向上につながるなど、メリットを感じた通信会社の協力が得られたことで実現できた施策です。Wi-Fiの整備は、外国人観光客が情報を収集するために有効なだけではなく、SNSを通じた口コミによる情報発信などにも不可欠です。ぜひ、この地域でも事業者への働きかけを進めていただきたいと思います。

今後もインバウンドのお客様をより一層増やし、地域の振興につなげたいと考えていますので、ご協力よろしくお願い申し上げます。

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