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中日体育賞

第31回中日体育賞 リオ五輪リレー銀の4選手に贈呈

2017年1月24日 朝刊から



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中日体育賞を受賞したリオ五輪陸上男子400メートルリレー日本代表の(左から)飯塚翔太、ケンブリッジ飛鳥、桐生祥秀、山県亮太の各選手=23日午後、東京都千代田区の中日新聞東京本社で(隈崎稔樹撮影)

 第31回中日体育賞の贈呈式が23日、東京都千代田区の中日新聞東京本社で行われ、昨年のリオデジャネイロ五輪で銀メダルを獲得した陸上男子400メートルリレー日本代表の4選手に賞状とトロフィーが贈られた。

 第1走者の山県亮太選手(24)=セイコーホールディングス=と第2走者の飯塚翔太選手(25)=ミズノ、第3走者の桐生祥秀選手(21)=東洋大、アンカーのケンブリッジ飛鳥選手(23)がそろって出席。代表してトロフィーを受け取った飯塚選手は「自分たちの走りで、感動と興奮を与えられることを学べた」と喜びを語った。

 リオ五輪の決勝ではアジア新記録、国別で世界歴代3位の37秒60をマーク。2008年北京五輪の銅メダルを上回り、同種目過去最高の成績を収めた。

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贈呈式後、4人は陸上人気の高まりに笑みを見せ、さらなる活躍を誓い合った。

−陸上への注目度の高まりは感じていますか。

ケンブリッジ:五輪後はお客さんが増えてて、すごくうれしいですね。
飯塚:観客が多いだけで雰囲気が違う。空席が見えるとちょっとテンションも下がるので。

−海外の大会と比べ雰囲気の違いは。

桐生:ちょっと違う部分もありますね。日本の大会だと、どよんとしてる時があったり。
飯塚:日本の人って行儀が良すぎたりするのかもしれない。
桐生:はい座ってくださいとか合図があったらみんな座りますよね。別に立っててもいいんですけど。

−観客が多ければやる気になってもっと好記録が出る。

ケンブリッジ:そうなればいいとも思いますし、僕たちは、また見たいと思ってもらえるようなレースをどんどん増やさないといけない。
桐生:盛り上げていきたいですね。

−日本人で最初に100メートル9秒台を出すのは自分という思いはありますか。

山県:競争の世界に身を置いている人間としては、そのために全力を尽くす。結果はふたを開けてみないとわからないけど、手は抜きたくない。
桐生:2番目に出したいと思う人なんていないでしょう。
ケンブリッジ:一番早く出したいけど、もっと先を目指している。10秒の壁にこだわらず、最終的な記録で一番でいたい。

−今年は8月にロンドンで世界選手権がある。リレーへの思いは。

飯塚:あります。世界選手権では日本はまだメダルを取ってないので狙いたい。
ケンブリッジ:個人でも決勝の舞台で走りたい。

−2020年に向けて。

ケンブリッジ:リオ五輪が終わったときは決勝に残りたいくらいの気持ちだった。でもリオで準決勝まで進んだのに、東京五輪の目標が決勝じゃ小さいかなって思って、今はどうせやるならメダルを目指したい気持ち。
桐生:3年後って想像しにくい。むしろ今年の世界選手権の方が現実味がある。一年一年の積み重ねですね。
山県:桐生君と一緒。一年一年しっかりやって、3年後は、山県は決勝でメダル争いをするだろうと思われる選手でありたい。
飯塚:盛り上がってる陸上界への熱を下げないように、代表で活躍し続ける。とりあえず今年は世界選手権の個人種目でメダルを取りたい。

◆本番前「侍ポーズ」で和む

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中日新聞社の小出宣昭社長(左)からトロフィーを受け取る飯塚。右から桐生、山県、ケンブリッジ

 リオデジャネイロ五輪男子400メートルリレーの決勝に進出した8チームは、事前に主催者側から「入場の時に何かしらのパフォーマンスをやってほしい」と依頼されていた。それはメンバーにも伝えられていたという。

 そして迎えた決勝当日。バトン練習やウオーミングアップを終え、本番モードという時だった。苅部俊二コーチから「何かポーズは考えたか」と問われた。メンバーは「あっ、考えてない。どうしよう、何にしようか」。なかなか妙案が浮かばない。

 次第にスタート時間が近づいてくる。入場前の招集所で、飯塚が「日本らしく侍のポーズがいいんじゃない」と提案すると、他の3人は「そうしましょう」とうなずいた。飯塚を中心に刀を抜き、さやに収めるポーズを考え、繰り返して練習。和気あいあいとした雰囲気の中、自然と一致団結していったという。

 普通なら本番直前で硬くなる場面。ところが、この「パフォーマンス問題」でリラックスし、4人が一つになった。飯塚は「今考えると、みんなの気持ちが和んだし、まとまった。楽しんでレースに入れました。結果として、やってよかった」と話す。「侍ポーズ」がもたらした銀メダルだった。(森合正範)

  • 山縣 亮太(やまがた・りょうた)広島市出身。2012年ロンドン五輪男子100メートルで準決勝進出、400メートルリレーで4位。リオ五輪400メートルリレーは1走を務めた。100メートルは準決勝進出。昨年9月に100メートルで日本歴代4位の10秒03を記録。セイコーホールディングス。24歳。
  • 飯塚 翔太(いいづか・しょうた)静岡県御前崎市出身。中大1年時の2010年、世界ジュニア選手権男子200メートルで優勝。12年ロンドン五輪は400メートルリレーで4位、200メートルは予選敗退。リオ五輪400メートルリレーは2走を務めた。200メートルの自己記録20秒11は日本歴代2位。ミズノ。25歳。
  • 桐生 祥秀(きりゅう・よしひで)滋賀県彦根市出身。京都・洛南高2年時に男子100メートルのユース世界記録10秒19をマークし、同3年で日本歴代2位の10秒01を記録。2014年世界ジュニア選手権は100メートル3位。リオ五輪400メートルリレーは3走を務めた。100メートルは予選敗退。東洋大。21歳。
  • ケンブリッジ 飛鳥(けんぶりっじ・あすか)ジャマイカ出身。ジャマイカ人の父と日本人の母を持ち、2歳で日本へ。リオ五輪は400メートルリレーでアンカーを務め、100メートルで準決勝に進出した。100メートルの自己記録は10秒10。日大卒。今年からプロとして活動予定。23歳。
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