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中日産業技術賞 講評

市場拡大と波及に期待 専門委員会座長 鈴置保雄氏(愛知工業大教授)

2017年12月1日 朝刊から


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専門委員会座長 後藤俊夫氏(愛知工業大教授)


 中日産業技術賞の選考では、これまで通り当該技術・製品の先進性・独創性、波及効果、市場性・実績などを重視しました。

 経済産業大臣賞の田辺三菱製薬の「2型糖尿病治療薬カナグリフロジン」は、ブドウ糖を尿細管で再吸収するトランスポーター分子をブロックする世界初の経口投与可能なSGLT2阻害薬で、インスリンに依存しない画期的な薬剤です。世界78カ国以上で承認され、大きな治療効果や経済効果を上げています。インスリン抵抗性の改善など他の効果もみられ、今後さらなる市場の拡大も期待されます。

 中日新聞社賞のデンソーの「次世代エコカー向け ガスインジェクション式ヒートポンプ空調システム」は、ガスインジェクション方式の採用と、熱交換器の直並列を切り替えることにより、氷点下10度でも機能する除湿暖房用ヒートポンプを開発したものです。エネルギー消費も軽減され、電気ヒーターを不要にした暖房システムとして、電気自動車の普及を促進し、環境問題の改善にも波及効果が期待されます。

 特別奨励賞の富士特殊紙業の「軟包装用デジタルグラビア複合印刷機『FUJI・M・O®』」は、多色フルカラーインクジェット印刷技術と水性グラビア印刷技術を一体化した印刷機を完成させたものです。食品などの小ロット・多品種化に対応した無版デジタル印刷を実現しています。環境性、省エネルギー性にも優れ、今後の市場の拡大も期待できます。(愛知工業大教授)


【選考委員】

松尾清一(名古屋大学長)鵜飼裕之(名古屋工業大学長)吉久光一(名城大学長)富吉賢一(中部経済産業局長)服部哲夫(ファインセラミックスセンター理事長)白井文吾(中日新聞社会長)

【専門委員】

山田陽滋(名古屋大大学院教授)柳田秀記(豊橋技術科学大大学院教授)岩松潤(中部経済産業局地域経済部長)米山猛(金沢大教授)内匠逸(名古屋工業大副学長)福田光男(豊橋技術科学大大学院教授)鈴置保雄(座長、愛知工業大教授)圓道浩史(特許庁審査第四部情報処理情報セキュリティ技術担当室長)神崎修三(中部科学技術センター専務理事)室原豊明(名古屋大大学院教授)立石裕(産業技術総合研究所中部センター所長)松下裕秀(名古屋大副学長)春日敏宏(名古屋工業大教授)=敬称略、順不同

 今年の応募は37件あり、専門委員会で受賞候補を絞り、選考委員会で正式決定した。

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