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中日産業技術賞 特別奨励賞

エリジオン 3次元処理ソフト

2015年11月29日 朝刊から


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「インフィポインツ」の開発スタッフと矢野裕司社長兼最高執行責任者(COO)(右)=浜松市中区で

現場の負担 軽減

 工場やビルなどを計測した膨大な立体データをパソコンで手軽に編集できるソフトウエアが「InfiPoints(インフィポインツ)」だ。ベンチャー企業のエリジオン(浜松市)が、改修作業などを効率化しようと開発し、2013年に発売した。建造物をデジタル化して画面上に再現し、詳細にシミュレーションする。

 これまで工場の改修や設備更新は、作業員によるスケッチや写真のほか、古い図面を参考に工程を考えていたが、精密さに欠けていた。実際に作業すると配管や鋼材の位置が合わず、やり直すケースもあった。

 近年は3次元計測器で工場のデータを点群として集め、デジタル化する方法が導入されつつある。しかし、膨大なデータ処理とともに、詳細設計するためのCAD(コンピューター利用設計システム)との組み合わせが難しかった。

 エリジオンは、20億点以上のデータも軽量化する処理技術を編みだし、パソコンがフリーズすることなく、スムーズに操作できるようにした。複数の構造物のデータを自動合成したり、CADとの連携を強化したりと、機能は多彩だ。何よりも現場に何度も足を運ぶ手間が省ける。

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 最高技術責任者(CTO)の相馬淳人取締役(47)は「建設業や製造業の業務プロセスに革新をもたらすことができた。社会インフラの老朽化や熟練技術者の定年退職で現場の人手不足は深刻で、貢献できる余地は大きい」と話す。

 歴史的建造物や震災遺構の調査など需要は広がっている。現場リスクが減るので原発の廃炉作業に役立つとの期待もある。(瀬戸勝之)

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