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中日産業技術賞 経済産業大臣賞

東邦ガスなど6社 高効率エコウィル

2012年12月4日 朝刊から


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「エコウィル」の効率アップに取り組んだ東邦ガスと本田技術研究所のスタッフたち=愛知県東海市の東邦ガス技術研究所で

ガス発電 効率3割アップ

 ガスで発電し、その排熱を給湯や暖房にいかすコージェネレーションシステム。東邦ガス(名古屋市)、大阪ガス(大阪市)、東京ガス(東京)、西部ガス(福岡市)、本田技術研究所(埼玉県和光市)、ノーリツ(神戸市)の6社は、システムの効率化や小型化を目指してモデルチェンジを重ねている。

 家庭用としては世界で初めて「エコウィル」の名前で商品化し、2003年に発売した初期モデルは、第17回中日産業技術賞で中日新聞社賞を受賞している。今回さらに上位の経済産業大臣賞に輝いた最新モデルでは、20%だった発電効率(投入したエネルギーに対して発電できたエネルギーの比)を26.3%と3割向上させた。

 この飛躍的な効率化のカギとなったのは、自動車メーカー・ホンダの研究開発子会社、本田技術研究所が開発したガスエンジンだった。ピストンを動かすリンク機構を工夫したことで、従来型より少ない燃料で燃焼ガスをより大きく膨張させ、燃費を大幅に向上した。

 「リンク機構の部品が増えたため、最初に試作したエンジンの振動はひどかった」と振り返るのは、同研究所の河野昌平さん(34)=名古屋市千種区出身。部品の寸法を変えるなど試作を重ね、2年がかりで振動を従来型並みに抑えた。

 エンジンの燃費向上でガスの燃焼に必要な空気や排気の量が減った分、騒音対策に必要な部品の小型化や設備のスリム化にもつなげた。エンジンユニットの奥行きは従来型より8センチ薄い約30センチとガス給湯器並みに。貯湯ユニットのスリム化も進め、狭い場所でも設置が可能になった。

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 エコウィルは03年の発売以来、全国で約12万台(東邦ガス管内では約1万2000台)が売れた。東日本大震災を契機としたエネルギーに対する関心の高まりも追い風に、東邦ガスの本年度の成約件数は10月末時点で1100台と、目標の850台を大きく上回る。

 東邦ガス商品開発部技術グループチーフの吉村正博さん(42)は「マイホーム発電の価値に目を向けてほしい」と期待を込める。 (大森準)

 ガスコージェネレーションシステム ガスエンジンで発電機を動かして発電し、排熱で湯を沸かして給湯や風呂の追いだき、床暖房などに利用する。家庭用エコウィルの発電出力は1キロワット。東邦ガスの試算では年間電気使用量の約5割をまかなえる。従来型のガス給湯暖房機を使う家庭(4人家族モデル)の電気とガスを合わせた光熱費は年間26万円だが、エコウィルの設置で年間約4万8000円を節減できる。本体価格は87万6540円(工事費別)。

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