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中日産業技術賞 中日新聞社賞

デンソー 「蓄冷機能付きエバポレータ」

2013年12月3日 朝刊から


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デンソーの「蓄冷機能付きエバポレータ」と開発担当者の(左から)長沢聡也さん、安部井淳さん、阪根高明さん=愛知県刈谷市で

「蓄冷」停車時も快適

 信号待ちの際、エンジンが自動で止まるアイドリングストップ車は、夏場には青信号になる前にエンジンが再始動することがある。停止時にエアコンが送風のみになり、車内の気温が上がりやすいからだ。デンソー(愛知県刈谷市)の「蓄冷機能付きエバポレータ(蒸発器)」はこの弱点を克服し、走行中にためた冷気で停止中の車内を快適に保ち、燃費も向上させた。

 カタログ上の燃費はエアコンを使わずに測った理想値。そこで、2008年に「カタログと実際の燃費の乖離(かいり)を縮めたい」と、夏場の燃費を大きく左右するエアコンの改良に着手した。

 約2万キロの走行テストと試行を重ね、空気を冷やす蒸発器の内部に蓄冷材ケースを入れ、さらに冷媒の管で挟む新構造にたどり着いた。走行中にエアコンから出る冷気を素早くためておき、停止時にゆっくりと放出する。従来車だと約20秒でエンジンが再始動する夏場に、60秒以上の停止を可能にした。

 12年9月にスズキの「ワゴンR」に初めて採用されて以来、スズキのほぼすべての新型車に搭載。ホンダの「オデッセイ」、トヨタ自動車の「ハリアー」など、搭載車種は増え続けている。

 開発当時の部長、阪根高明さん(60)は「本当に喜んでもらえる製品ができた」と手応えを語る。担当係長の安部井淳さん(33)も「受賞はすごく励み。今後もうれしさを提供する製品を開発したい」と意欲を示す。(太田鉄弥)

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