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中日産業技術賞 中日新聞社賞

朝日インテック 冠動脈貫通用カテーテル「アサヒ コルセア」

2012年12月4日 朝刊から


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医療用カテーテルの開発に携わった朝日インテックの下神さん(左)と渡辺さん=愛知県瀬戸市の同社工場で

貫通するカテーテル

 血管内の詰まりを治す手術に欠かせないのが治療器具のカテーテル。先端に金属製ワイヤを取り付けた樹脂製の管だ。これを手首などから血管内に通し、付属の風船を膨らませて患部を押し広げることで、再び血が流れるようになる。

 朝日インテック(名古屋市)は従来品より細く、操作性の高い新型の「アサヒ コルセア」を2010年に国内で発売。心臓に近い冠動脈が完全に詰まった場合でも、患者の負担が大きい開胸手術を避け、カテーテル治療を可能にした。

 同社は、自動車などに使われるワイヤのメーカーとして1976年に創業。細く頑丈なワイヤを造る技術を武器に90年代、高度な加工技術が必要な医療機器分野に参入した。

 従来品は血管内を通すとき、押したり引いたりといった操作しかできないため、詰まりを突き抜ける力が弱かった。

 コルセアは先端部分の直径を従来品より0.2ミリ細い0.4ミリに改良。さらに細かなコイルを管の内側の壁に巻き付けて補強し、内部を通るワイヤがドリルのように自在に回転できるようにした。

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「アサヒ コルセア」の先端部分

 ワイヤが回転することで強い力を生んだ結果、カテーテル治療の成功率が92%から98%に上がり、開胸手術となるケースを減らした。

 研究開発グループの下神(しもがみ)学さん(40)と渡辺允祥(のぶよし)さん(34)は「今後は脳疾患の治療にも独自の技術を役立てたい」と意気込む。 (池内琢)

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