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静岡ニュース

候補者の横顔紹介(1)

 県内八選挙区に三十五人が立候補した衆院選。原発政策や消費税増税、改憲などをテーマに論戦が繰り広げられている。各候補者の人柄を中心に、その横顔を三回に分けて紹介する。(上から届け出順)

1区

小池 政就(こいけ・まさなり)候補 38 み新

水泳で体力には自信

 大学教員の立場から学生を見ていたのが、政治を志す出発点。「就職できるのかという学生たちの不安が高まっていた。自分が何とかしないと政治が立ちゆかなくなると、使命感に駆られた」。公募に応じ、二年前に1区支部長に就いた。

 父親は三島市の元市長。間近で見ていた選挙は「家族には迷惑だった」。それでも自ら同じ道に。二歳の長男にも「政」の字を使い「政輝(まさき)」と名付けた。

 水泳で鍛えた体力には自信がある。過密日程でスタッフが倒れても、自身は体調を崩したことはない。「国の仕組みを変えたい」と訴える。

上川 陽子(かみかわ・ようこ)候補 59 自元

家族と編み物し一息

 前回選でバッジを失って三年四カ月。「票をいただいた九万六千人の方の思いに応えられず、苦しかった。それでも、たとえ議員でなくても公に奉仕することを続けてきた」

 食育や農産物販売などのイベントに携わり、地域に根を下ろしてきた。厳しかった有権者の声も、民主党への風当たりが強くなると同時に和らぎ、激励に変わった。「将来に希望を持ち、人として当たり前の生活が当たり前にできる社会にしたい」と意気込む。

 支えは「一番厳しいときに信じてくれた家族や同級生」。家族と一緒に作る編み物が息抜きだ。

牧野 聖修(まきの・せいしゅう)候補 67 民前

折々に触れ俳句詠む

 五年ほど前から、折々に触れて俳句を詠むようになった。衆院解散後、自身の思いを一句に込めた。「俺は俺 俺は男だ 枯れイチョウ」

 民主党に風が吹いた前回とは打って変わり、逆風を受ける。経済産業副大臣を務めた実績も問われる。「弱い立場の方を向いた政治を続けるためにも、勝ち進まないといけない」と力を込める。

 市議、県議を経て衆院議員に。長い政治家人生の中で今、最も取り組みたいテーマは「まん延する貧困と孤独」の解消。「これが最大の問題。なんとか幸せになってもらえるようにしたい」

河瀬 幸代(かわせ・さちよ)候補 61 共新

趣味の絵手紙で交流

 静岡大農学部時代に参加した自主ゼミナールが、政治を志した原点。「当時は食料自給率の低さや牛肉・オレンジの自由化が問題になっていた。いまのTPP(環太平洋経済連携協定)の問題と何も変わっていない」

 静岡市議時代、老老介護の問題に取り組み、とりわけ特別養護老人ホームを増やす活動に力を入れた。国政への初めての挑戦に「消費増税反対や原発反対など、政策をきっちりアピールしたい」と意気込む。

 一男一女の母だが、子どもたちは既に独立した。趣味は絵手紙。支援者とも交換しながら交流を深める。

尾崎 剛司(おざき・たけし)候補 36 維新

囲碁で政治の勘磨く

 日本維新の会から出馬の打診を受けた時は山梨県に滞在中だった。「静岡おでんの会」副会長としてイベントでおでんを売っていた。まだ静岡おでんの知名度が低かったころに市議会で取り上げるなど、その後の普及に貢献したと自負する。

 二〇〇五年の静岡市議選で二十八歳の最年少で初当選し、二期目の途中。「初めから国政が目標だった」。急な打診にも迷いはなかった。「維新の風を静岡でも吹かせたい。捨て石にもなる覚悟」

 趣味は囲碁。「政治家といえば囲碁。小沢一郎さんも与謝野馨さんも打つ」。囲碁で政治の勘を磨く。

2区

津川 祥吾(つがわ・しょうご)候補 40 民前

星空観察で月を見る

 建設会社に勤務時、県内の公共事業などを担当。「現場で感じた問題点を政策決定の場でぶつけたい」と民主党の公募に応じ、二〇〇〇年に初当選した。

 東日本大震災後は国土交通省政務官として、被災地に三百日以上入り復興業務に携わった。当初は現地のホテルに宿泊していたが「復興をしようって時に出張旅費をもらうのはおかしい」と、岩手で公務員宿舎を借りて被災地に寄り添った。

 趣味は星空観察。学生時代には出身地の北海道で天文指導員も務めた。月を見るのが特に好きで「宇宙にいる感じがするんです」とはにかむ。

諸田 洋之(もろた・ひろゆき)候補 46 維新

息子のサッカー観戦

 県内の工業高校を卒業後、二十代後半で務めた建設会社で「技術がないと生きていけない」と実感した。宅建や二級建築士の資格を取り、通信制で大学を卒業。焼津市でIT関連会社設立後は、経営管理修士を取得した。

 「苦労すれば苦労するほど、次の人生につながる。挑戦しなければ成果はない」と経験から得た人生訓を語る。その中で「挑戦したい人が挑戦できる世の中にしなければ」と出馬を決意した。

 サッカーをする小学生の息子の試合観戦が生きがい。「親御さんたちとの横のつながりが広がっていくのが楽しい」と笑う。

井林 辰憲(いばやし・たつのり)候補 36 自新

中高は野球部で活躍

 国土交通省勤務を経て党の公募で選ばれた二年半前から、平日はほぼ毎日、主要駅前に立ち続けた。農業の現場にも足を運び、耳を傾けた経験から「一人一人に寄り添える政治をしたい」と語る。

 東京生まれだが、父親の実家は川根本町で代々続く茶農家。小学時代の夏休みは一カ月帰省し、釣りや川遊びを楽しんだ。「いつかは帰ってきて、この地域を良くしたい」との思いが政治家を志した原点だ。

 中学、高校は野球部に所属し、一塁手でレギュラー。「漫画の『タッチ』が好きで野球を始めたんです」と、ちゃめっ気を見せる。

四ツ谷 恵(よつや・めぐみ)候補 60 共新

ギターつま弾き歌う

 高校時代にベトナム反戦運動に参加したのをきっかけに、政治に興味を持った。高校卒業後に勤めたポンプ製造会社で労働運動に携わり、不当な賃金差別改善を訴えた。

 二○○○年に続き、二度目の出馬。一番に訴えたい政策に中部電力浜岡原発の廃炉を掲げる。「父親が広島で被ばくしている。反原発政策への思いは強い」と語気を強める。

 地元コーラスグループではベトナム反戦運動で流行したフォークソングを歌い、時にギターもつま弾く。「暗い反戦ソングより、明るい平和の歌が現代には受け入れられている」と笑顔を見せる。

3区

宮沢 博行(みやざわ・ひろゆき)候補 37 自新

中学から剣道続ける

 祖父の弟二人が戦没者という家系。国を守るために自衛隊に入隊しようと考えたが、中学三年の時、父親から「事が起こってからではなく、事が起こる前に国を守れ」と言われ、政治を志した。「地元経済の活性化と、日本の立場を堂々と主張できる外交ができるように」と、立候補の決意を語る。

 東大法学部を卒業し、派遣社員などを経て磐田市議に。この二月、任期途中で辞職し、JR駅前などで自身の主張を熱く訴えてきた。

 中学時代から続けている剣道で、手のひらにまめがある。「握手するときに気になるんですよ」と笑う。

岡村 哲志(おかむら・さとし)候補 62 共新

理論物理学者を尊敬

 「浜岡原発は絶対に再稼働させない」。党委員会などで十三年間、原発問題一筋に歩んできた。各地の原発や関連施設を巡り、東日本大震災後の昨秋には、浜岡原発の廃炉を目指す集会も企画した。「3・11以降、住民の意識に変化が起きた。われわれの主張に耳を貸す人が多くなった」と手応えを語る。

 中央大在学中、司法の独立を守る運動に参加したのを機に共産党に入った。

 「最近はマニュアル人間が多い。新しいことを成し遂げるには、一歩踏み込んだ柔軟な発想が必要だ」と語り、尊敬する人物にアインシュタインを挙げる。

小山 展弘(こやま・のぶひろ)候補 36 民前

腕前二段の弓道再開

 「セーフティーネットを構築し、助け合いの社会を取り戻すために貢献したい」と再選を目指す。自民党の小泉・竹中路線の新自由主義が格差を拡大したと指摘する。

 湾岸戦争で権力の二重構造を知った。学生時代から選挙運動を手伝い、農林中央金庫勤務を経て政界を志した。

 停止中の浜岡原発は「安全性を確認し、住民が信頼するまでは現状維持。廃炉はイエスかノーかでなく、冷静な議論を深めていくべきだ」と主張する。

 高校時代は弓道部で二段の腕前。最近再開したが、多忙でなかなか道場に通えない。昨年結婚した妻と暮らす。

鈴木 望(すずき・のぞむ)候補 63 維新

家庭菜園と読書が趣味

 自らが運動の中心になった浜岡原発再稼働の是非を問う住民投票条例案が県議会で可決されていたら「出馬しなかった」と断言する。「十六万五千人の署名が宙に浮いている。廃炉への民意を問いたい」

 廃炉技術集積と雇用確保、最新の火力発電所設置で原発に頼らない地域振興を掲げる。維新を選んだのは「政治を動かすのに一番ふさわしい第三極だから」。浜岡廃炉を前面に出すことは党と合意済みだ。

 厚生官僚から磐田市長に。「権不十年」を座右の銘に三期で退いた。「誰が見てなくても神様は見てる」と語るカトリック教徒。趣味は家庭菜園と読書。