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岐阜ニュース

<論点の現場から>候補者編(5区) 格差社会 

 富める者と貧しき者の二極化による「格差社会」が叫ばれて久しい。特におおむね年収二百万円以下と定義づけられるワーキングプア(働く貧困層)の問題は深刻だ。その多くが、待遇に恵まれない契約社員や派遣社員など非正規雇用の人たちだ。

 総務省の労働力調査によると、岐阜など東海四県の労働者全体に非正規雇用が占める割合は35%。この十年間で6ポイント上がった。県内の生活保護受給世帯も十年間で倍増し、八千七百世帯を超えた。

 この問題をどう解消するか。名古屋のベッドタウンのある岐阜5区の主な候補者三人は、いずれも経済対策の重要性を指摘する。

◆「税制を改革」

 「大企業がため込んだ二百六十兆円の内部留保を、中小企業に還元すべきだ」と主張するのは井上さん。それが国民総所得の増加と内需の拡大につながると訴えている。

 「大企業と富裕層ばかりが優遇される現在の税制度を変えていくことが、格差の解消につながる」

 消費税増税は「貧困層にとって負担が大きい。増税すれば格差は広がるばかりだ」。法案を通した民自公の三党を激しく批判した。

◆「技術に投資」

 阿知波さんは「基盤技術への投資政策」を提案する。例に挙げるのは、米国がかつて国を挙げて開発したインターネットで新たな市場を切り開いたこと。「国内の企業に基盤技術が無いから非正規労働者のリストラにつながる」としている。

 機会の平等の確保も重視。具体的には、高校の授業料無償化が一定の効果を果たすとみる。「民主への政権交代後、経済的な理由で高校を中退する人が半分以上減った」と与党の実績も強調している。

◆「円高を是正」

 デフレと円高の是正で国内企業の業績を上げることが格差の解消に欠かせないと考えるのは、古屋さん。「企業の増収増益が無ければ、正規雇用や最低賃金の保証はできない。経済対策に特化した補正予算や、公共投資の増加が求められる」

 さらに現行の生活保護制度の見直しも訴える。「市営・公営住宅の空き部屋の活用で住宅扶助は減らせる。医療費も無料はおかしい」と主張。不正受給を防ぐチェック体制や就労支援の徹底を唱えている。

 (谷口大河)