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自民優勢、民主は苦戦 衆院選序盤情勢

 本紙は五日、第四十六回衆院選(十六日投開票)について、電話世論調査と独自取材に基づく序盤情勢を分析した。十二党が乱立し、争点も原発政策や消費税増税、改憲と多岐にわたる複雑な選挙戦のため、半数の有権者が投票する候補、政党を決めていない。現時点では小選挙区で自民党が優勢だが、今後の選挙戦次第では情勢が大きく変わる可能性がある。

 電話世論調査によると、投票先を未決定とした回答は比例代表で48・0%。小選挙区ではさらに多い56・0%に達した。

 情勢分析によると、民主党は前回二〇〇九年の衆院選で三百八議席を得たものの、党勢の低迷を受けて、現状では小選挙区、比例代表とも苦戦を強いられている。公示前勢力の二百三十議席の獲得は厳しく、第一党維持も困難な情勢だ。

 一方、三年前の衆院選で下野した自民党は多くの小選挙区で有利な戦いを進めている。比例代表も各ブロックで手堅い選挙戦を展開し公示前の百十八議席から大幅な議席の上積みが見込まれている。

 日本未来の党は、結党が四日の公示直前だったため選挙戦の出遅れが響き、現段階では支持が思うように広がっていない。

 日本維新の会は地盤の大阪で優勢な戦いを進めているが、他の地域での浸透が課題になっている。

 公明党は堅調な戦いで、みんなの党も公示前より議席を増やしそうな勢いだ。共産党や社民党、新党大地は「脱原発」を訴えて勢力拡大を狙い、国民新党や新党日本、新党改革も議席獲得を目指す。

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 世論調査を受けた衆院選序盤情勢を七日付朝刊で詳報します。

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◆愛知9選挙区、自民先行

 衆院選の中部九県(愛知、岐阜、三重、長野、福井、滋賀、石川、富山、静岡)の情勢は、本紙が五日まとめた調査結果に独自の取材を加味すると、自民が全五十一小選挙区のうち七割近くで優位に立ち、民主や第三極と呼ばれる勢力は苦戦している。ただ、小選挙区は六割、比例代表は五割が「まだ決めていない・分からない」としており、今後、情勢が大きく変わる可能性もある。

 民主が二〇〇九年の前回選で十五選挙区すべてを制した愛知は、自民が九選挙区で先行し、民主優勢は三選挙区で、残る三選挙区は接戦。同じく民主が独占した滋賀(四選挙区)は、自民、民主がそれぞれ一選挙区でリードし、二選挙区は横一線だ。

 民主が前回、七選挙区で勝利した静岡(八選挙区)も、自民が六選挙区で優位に立ち、民主がリードするのは二選挙区。長野(五選挙区)は自民、民主がそれぞれ二選挙区で先行し、一選挙区は互角の戦い。

 前回選で自民が独占した福井(三選挙区)や、石川(三選挙区)、富山(三選挙区)は、いずれも自民が大きく引き離す。

 岐阜(五選挙区)は自民が四選挙区で水をあけ、一選挙区は接戦。三重(五選挙区)では自民が三選挙区、民主が二選挙区で優勢だ。

 衆院選にどのくらい関心があるかは「大いに」と「ある程度」を合わせて78%。政権交代で注目された前回選の90%、〇五年の郵政選挙の88%を下回っており、投票率にも影響が出そうだ。

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 <調査の方法> 共同通信社と本紙を含む加盟社は4〜5日(一部地域では1〜2日)、全国の有権者を対象に、コンピューターで無作為に電話番号を発生させて電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施、13万6155人から回答を得た。