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静岡ニュース

<記者が見た衆院選>(下) 問われぬ争点

◆「原発」ほとんど触れず

期日前投票で一票を投じる有権者=浜松市役所で

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 自民党は、安倍政権の評価とアベノミクスの継続を問う選挙に争点を一本化した。県内では浜岡原発の再稼働などは争点にならなかったのか。

 記者A 選挙区内に浜岡原発がある3区の自民候補は、ほとんど原発問題に触れなかった。陣営幹部は「アベノミクスが主眼で、世論調査でも原発よりも景気の順位が高い」と話していた。

 記者B 同じ選挙区の民主候補も、経済政策に力点を置いていた。原発問題に触れたのは終盤になってからだった。

 記者C 有権者の取材では、原発問題も関心が高かった。争点にならなかったのは残念だ。

 記者D ある民主候補は、電力労連と政策協定を結び推薦を受ける一方で、脱原発を主張する「緑の党」とも政策協定を結んだ。読み比べるとかなり矛盾した内容だった。

 −4区では環境相の「政治と金」問題もあった。

 記者E 後援会の収支報告書に事実と異なる記載があったと十月に発覚した。本人は「すでに有権者に説明し理解してもらえた」と、選挙期間中の遊説で説明や謝罪はなかった。対立候補は、具体的な名前は出さず訴えたが広がりは限定的だった。

 記者D 環境相が「妻が(支出を)付け替えたと推測する。私自身に法令違反はない」と釈明し、農協や公明党の女性部から強い反感を買い、票をまとめるのが大変だったと聞いた。小選挙区で圧勝だったが、対立候補に比例復活を許しかねない状況でもあった。

 記者F 県西部では維新や共産の候補が盛んに取り上げたが、自民候補はほとんど触れなかった。

 −県政界や統一地方選への影響は。

 記者G 民主は3区の候補が比例復活し、県西部の空白が解消された。県連幹部は「県連再生へ一歩前進」と党勢拡大を目指している。

 記者H 県西部の共産陣営は、全国的に票が伸びたことを踏まえて「県議会にも一人ぐらい当選させたい」と意気込んでいた。

 記者F 衆院選の間、浜松市長選は自民を中心にした現職の対抗馬擁立の動きが止まった。年明けから本格化する可能性がある。