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中部ニュース

候補者、多彩な色で演出

 情熱の赤や太陽をイメージしたオレンジ色など、十二日間に及ぶ衆院選の運動では、さまざまな色を身に着けた候補者たちが街頭を行き交った。イメージを色に託して演出したり、有権者に強い印象を与えるためにスタッフの服や道具も統一したりする候補は多い。そのこだわりは−。

 岐阜1区の民主新人はピンクがシンボルカラー。服に加え事務所の窓にもピンクの帯がある。尊敬するマザー・テレサの言葉「ただ、小さなことを大きな愛でするだけです」にちなみ、愛を連想させると選んだ。「運気も上がる気がする」と効果に期待する。

 赤を政治への意欲と重ね合わせる候補は多い。滋賀3区の自民前職は「情熱という意味を込めて」と赤やえんじ色の赤系統をたすきや選挙ポスター、看板などに多用してきた。「情熱を失った時が政治家として終わり」という愛知2区の自民前職も看板をはじめ、ネクタイ、支援者のはちまき、選挙カーを赤に。

 愛知15区の民主新人は青ずくめ。ネクタイ、自転車、スタッフのジャンパー、のぼり、はちまき、演説台まで統一する。由来はボクシングの青コーナー。「挑戦者」のイメージだ。

 オレンジにこだわるのは愛知3区の民主前職。初当選以来一貫して使っており、「政治は太陽のように全ての人を照らさなければならない」という思いを重ねるという。上着だけでなく下着から財布、名刺入れ、パソコンなどまでこの色にする徹底ぶりだ。

 青が基調のシンボルマークを掲げる維新の党だが、三重1区の維新新人の陣営は緑色のジャンパー姿。二年前の前回選挙で当時の日本維新の会から出馬した際に用意したものの使い回し。候補者本人は「温かみのある緑の方がいい」と気に入っている。

 色づかいの専門家、名古屋市中区のカラーアナリスト伊藤純子さん(41)は「色は視覚の情報の中で最も大事。選挙でも重要性が浸透しており、イメージカラーを決める陣営が増えてきたようだ」と話す。その上で「女性らしさを連想させるピンクを前面に出し、訴える中身に女性を支える施策がないと、有権者側は違和感を覚え内容が頭に入りにくい」と危うさも指摘する。「色は慎重に決めた方がいい」と助言した。

(衆院選取材班)