中日新聞プラス
中日新聞 chunichi web
文字サイズ
富山

県内の保守 盤石に 高岡法科大 豊本教授に聞く

写真

 今回の参院選富山選挙区では、自民党が議席を奪還し、“保守王国”とされる地盤の強さを見せつけた。比例代表では、県出身の現職候補三人のうち、二人が当選した。これらの結果は今後、国政や県政にどのような影響を与えるのか。高岡法科大法学部の豊本治教授(地方行政)に聞いた。 (聞き手・石井真暁)

 −自民の堂故茂さんの勝利の要因は

 自民の国会議員や県議、市議などを通じた全県のネットワーク体制がうまく機能した。有権者が選挙区選出議員に特に期待するのは、地域の声を国政に伝えること。県議や氷見市長として地方行政に精通した堂故さんへの期待が大きかった。

 −県内野党にとっては、どんな選挙だったか

 共産党は原発や増税反対などを掲げて反自民の受け皿を狙った。一定程度の票の上乗せはあったが、党の基本政策に有権者の大きな賛同を得るまでの展開はできなかった。民主党と社民党は候補者を擁立できず、結果として支持者は投票の選択肢を失った。

 −参院選の結果は県政にどう影響するか

 自民が圧勝したため、県内の保守勢力が盤石になる。年内に予想される自治体選挙で保守陣営の動向に影響が出そうだ。県政では与野党を問わず、県ゆかりの国会議員に期待するところが大きい。比例では個人名による県内の得票が多かった県出身の二人が当選。国への要望や情報収集などで、ある程度の期待に応えるだろう。

 −与党は次の選挙に向けて何をすべきか

 経済政策では、地方でもその恩恵が実感できる政策をしなければならない。昨年末の総選挙が契機になった定数削減などの国会改革が、忘れられようとしている。安定多数となった与党の責任として、早急に国会改革を行う必要がある。憲法については民主的に議論を深めることが大切で、そうでなければ、次の選挙で国民から理解を得られないだろう。東日本大震災からの復興にはピッチを上げて取り組まなければならない。

 −各政党、政治家が有権者から支持を得るために何をすべきか

 政党や政治家と有権者が信頼関係を築くことが不可欠。約束したことを実践していくことに尽きる。

 とよもと・おさむ 1954(昭和29)年9月、高岡市生まれ。同志社大法学部卒。高岡市職員時代に大阪大大学院へ通い、2007年3月に同大学院法学研究科を修了、博士(法学)を取得。市では選管事務局次長、都市整備部長などを務めて退職。10年4月から現職。