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一票の思い忘れないで 当選者、一夜明け決意新た

 自民の圧勝で幕を閉じた参院選の投開票から一夜明けた二十二日朝、東海地方の当選者たちは喜びを新たにした。予想以上の得票数に「びっくりした」と驚いたり、充血した目で「悲願がかなった」と興奮さめやらぬ新人も。駅前に立ち、お礼と決意を口にする当選者もおり、与えられた責任の重みをそれぞれに受け止めた。

新聞を手に笑顔を見せる酒井庸行さん=22日午前、名古屋市中区の事務所で

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 三議席をめぐり十人の候補者が争った愛知選挙区。トップ当選の自民新人、酒井庸行さん(61)は名古屋市中区の事務所で取材に応じ、得票が百万票を超え、愛知選挙区の最多記録を更新したことに「新聞で知って、びっくりした。前の県議選でいただいた二万票の五十倍。ちょっと想像できないです」と話した。

 得票が県内全市町村で一位だったことにも「愛知は『民主王国』。全部勝つなんて」と素直に驚いた。前夜の睡眠は二時間余。早朝からテレビ番組出演などをこなした。疲れた様子も見せず「国政で子どもたちの教育に力を入れたい」と抱負を述べた。

記者の質問に答える大塚耕平さん=22日午前、名古屋市中区で

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 民主現職で三選を果たした大塚耕平さん(53)は未明と早朝に相次いでテレビ出演し、睡眠は三時間ほど。それでも、普段より寝覚めは良かったといい、「正直ほっとした」と笑顔をのぞかせた。

 民主党が大敗を喫したことで「仲間が減り、年齢的にも期数的にも責任は非常に重い」。巨大与党への対抗策として「野党はなにがしかの連携をしないと勝負にならない」と、野党共闘や政界再編の必要性を訴えた。

 支持者へのあいさつ回りをこなした後、東京でのテレビ出演のため、足早に新幹線に乗り込んだ。

初当選し、街行く人に頭を下げる薬師寺道代さん=22日午前、JR名古屋駅前で

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 みんな新人で共産、維新の候補らとの「三番手争い」を制した薬師寺道代さん(49)は午前八時すぎ、「選挙前から毎週のように街頭演説をしてきた」というJR名古屋駅前でマイクを握った。

 「しがらみのない政党が愛知の新しい時代を開くことができました。国会で一票を投じる資格を得ることができ、重い責任と受け止めています」とお礼のあいさつをした。

 道行く人に声をかけ、「おめでとう」と握手を求められる場面も。報道陣にやりたいことを問われると「子どもたちの顔を見たい」と三人の子を持つ母親の表情を見せた。

◆岐阜・大野さん「現場へ足運ぶ」

新聞を手に、笑顔の大野泰正さん=22日午前、岐阜県羽島市の事務所で

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 今回から一人区となった岐阜選挙区で大差の初当選を果たした自民新人の大野泰正さん(54)は午前七時、水色のシャツを腕まくりした姿でJR岐阜駅の北口に立ち、十五分間、マイクを握った。

 強調したのは、景気回復への意志。「デフレの閉塞(へいそく)感は限界。何としても、やっと見えてきた経済の光を、一日も早く確かなものにする」と声を張り、通勤客から「頑張れよ」の声と拍手を浴びた。

 報道陣にあらためて抱負を問われ「県議時代と同じく、県内外の現場へ足を運ぶ。中央とは違う、地方の真実の声を国に届けるのが仕事だ」と力を込めてみせた。

◆三重・吉川さん「悲願かなった」

事務所に顔を出す吉川有美さん=22日午前、三重県四日市市で

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 三重選挙区で自民系候補として十五年ぶりに勝利した自民新人の吉川有美さん(39)は四日市市の事務所で取材を受け、「多くの人の悲願がかなった。大きな期待と責任を感じている」と語った。

 この日も、選挙期間中におなじみとなった白いジャケットに黒のパンツ姿。昨晩は帰宅後もメールなどで支持者への当選報告に追われ、ほとんど眠れず。やや充血した目で朝刊に目を通し「身が引き締まる思い」と笑顔を見せた。

 三重では五十三年ぶりの女性国会議員。政策面では経済政策を第一に挙げ「未来に希望を持てる日本、三重県のため、できることを考えたい」と語った。