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憲法問題が投票行動に 中村悦大・愛知学院大准教授(政治学)

2016年7月11日

 比例代表で自民を選んだ有権者は、憲法や社会保障よりもアベノミクスを評価した。一時期と比べれば失業率が低下するなど、景気が回復したと考える人が多いからだろう。

 一方、野党に投票した有権者の多くは「憲法改正問題」を重視した。過去の選挙の研究では、憲法は投票行動につながらないと考えられてきた。「貧困や格差の解消」や「将来の年金や福祉政策」よりも憲法問題がここまで注目されたのは、民進、共産、社民、生活の四党共闘の訴えが、野党支持者と無党派層には届いたからといえる。

 無党派層の比例代表の投票先を見ると、民進が自民を上回っている。二〇一四年の衆院選で自民や維新の党に投票した人が民進に流れたのは、アベノミクスの勢いに陰りが見えてきたことに加え、自民を勝たせすぎてはいけないという心理が働いたからではないか。民進が強いこの地方の特徴が出たといえるかもしれない。

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