富山

迫る審判

2016年7月9日

支持者らとともに気勢を上げる野上浩太郎さん(中)ら=富山市のJR富山駅南口前で

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 参院選最終盤を迎えた8日、富山選挙区(改選数1)では、自民党現職の野上浩太郎さん(49)=公明推薦=と、野党統一候補で無所属新人の道用(どうよう)悦子さん(50)=民進、共産、社民、生活推薦=の主な2候補が、ともに富山市の富山駅南口前で大規模な街頭演説を開き、有権者に支持を求めた。審判が下る10日の投開票日を前に、両陣営の選対本部長に手応えを聞いた。(参院選取材班)

 野上さんは「富山から日本を立て直す。その実現に向け、あと二日間を死に物狂いで戦っていきたい」と声を振り絞った。

 日本の安全保障に絡み、「国際社会が緊迫している中、日本をどう守っていくかが問われている。国のかじ取りを誤ることなく、安定した政治で進むことが求められている」と主張。「四年前は経済、外交安全保障が停滞し、希望の持てない時代だった。あの時代に戻ることなく、この道を進んでいこう」と呼び掛けると、支援者らから「そうだ」と声が上がった。

 県選出の国会議員や県議らは「投票箱のふたが閉まるまでご支援を」「野上さんの地元の富山市から最後に大きなご支援を」などと引き締め、「頑張ろう」を三唱して盛り上げた。

野党4党の代表者と手を上げ、結束をアピールする道用悦子さん(中)=富山市新富町のCiCビル前で

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 道用さんは、野党四党の代表者とともに「安倍政権は、暮らし、経済、安全保障すべての面で国民の声を聞かない。私たちの一票で何としても退陣させよう」と呼び掛けた。

 安倍政権の経済政策には、「格差を拡大させた」と批判。自身が四月まで非正規労働者だった経験から「給与は年々減り、不安定な雇用だった。人件費を上げ、正規雇用を増やすことこそ労働者の希望」と強調した。憲法についても「平和憲法が壊されようとしている」と危ぶみ、「野党と市民が一丸となって立ち向かう時だ。最後まで駆け抜ける決意だ」と力を込めた。

 野党の代表者らは「相手候補の背中が近くに見える」「もうひと息の状況」と一層の支持拡大を訴えた。

中川忠昭選対本部長

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安定した政治必要

野上浩太郎さん=自現 

経済政策 しっかりやる

 成長戦略を止めず、前に進めていくことが何よりも大事だと訴えてきた。県内でも賃金や所得などが上がってきているが、実感がつかみにくいと思う。それを消費活動に結び付けるため、経済政策をしっかりやっていく。

 今回は他候補と争点のすれ違いもあり、お互いにぶつかり合う議論がなかったのではないかと思っている。低調ムードだったが、徐々に上がってきたと思う。

 やれることは全部やってきた。投票率を何としても上げなければならない。選挙戦最終日の九日は、富山市で一人でも多くの有権者に訴えることで、投票に行ってもらえるようにしたい。なんとか投票率が50%を超え、ぜひ三十万票をいただきたい。

土井由三選対本部長

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正規雇用こそ希望

道用悦子さん=無新 

政党の枠超え 訴え浸透

 連日十カ所で演説し、七月に入ってからは四党と並び、無所属統一候補をアピールしてきた。四党が調和し、さらに市民が運動に加わることで、政党の支持に関係なく、幅広い有権者に候補が浸透した。自民党員だった元議員も参加し、安倍政権に疑問を感じる保守層からも声を掛けられる。

 長く非正規労働者だった候補が、アベノミクスで拡大した貧困と格差の解消を強調したことで、労働者の共感も得られた。憲法改正には明確な反対を示してきた。自公は争点隠しをしてきたが、有権者は次第に争点だと気づき始めた。戦争をする国か、九条を守り平和による国際貢献をする日本を大切にするか、重要な選択肢を最後まで示していく。

主な政党の公約

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