滋賀

<解説>危機感で自公こそ共闘 電話で首相てこ入れ

2016年7月11日

 自民・小鑓さんの勝因は自民、公明両党の組織が結束し、フル稼働した点にある。一昨年の知事選では好調な支持率を生かせず、推薦した小鑓さんを当選させられなかった自公の県組織には、今回危機感があった。

 自公結束を象徴する取り組みがいくつかある。今回、公明の比例候補と山口那津男代表に小鑓さんを加えた三連ポスターを初めて作製。また両党の県幹部が選挙期間中としては初めて、会議を開いて直接顔を合わせ、連携を確かめた。

 必死さも伝わってきた。彦根市内では自民市議らが十数年ぶりに自転車街宣を自主的に展開。五日夜には安倍首相が県内の関係のある県議や市長に直接電話を入れ、引き締めを図った。知事選で小鑓さんの知名度が高まっていたことも勝因につながった。

 民進党にとっては旧民主党時代を含めて県内の衆参全選挙区で初めて議席を失う歴史的敗北となった。敗因は何か。そもそも活動量が自民より少ないとの指摘がある。選挙戦では「改憲勢力三分の二阻止」のみを強調。改憲へのスタンス、原発との向き合い方など自民との違いを際立たせられなかったのではないか。理念の明確化、自民との差別化をはっきり示せなければ存在意義も薄れる。

 新たに議員となる小鑓さんは、まず経済のプロとして「景気回復の実感」を県内隅々まで波及させる重責を担う。選挙期間中に訴えた「経済再生による財源確保、社会保障の充実」を早く結果で表せなければ、県民の期待は失望に変わる。

 (井上靖史)

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