三重

民進・芝さん、逃げ切り3選 与野党党首の代理戦

2016年7月11日

花束を手に笑顔の芝博一さん=10日午後10時20分、津市で

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 民進党の岡田克也代表の地元・三重選挙区では芝博一さん(民進現)が、安倍首相自ら陣頭に立って支えた山本佐知子さん(自民新)の追い上げをかわし、接戦を制した。津市の事務所で首相と知事の名前を挙げ「誰と戦っているのか分からない、芝対安倍、芝対鈴木英敬のような選挙だった」と、薄氷の三選を振り返った。

 山本さんの祖父は旧衆院三重1区で当選を重ねた故山本幸雄元自治相で、一九九〇年の引退で地盤を継いだのが当時自民の岡田代表だった。自民は山本さん擁立で敵将のお膝元にくさびを打つと、新年には恒例の伊勢神宮参拝中の安倍首相が、閣僚らに靴べらを渡す鈴木英敬知事に告げた。「あなたの仕事は参院選だ」。半年後の六月十日、山本さんの決起集会で知事は首相と並んでいた。

 人気のある知事を抱き込み、大物弁士を次々と投入する首相に対し、岡田代表は公示の四日後「三重を落とすようでは代表の資格はない」と応戦。全国三十二の一人区の中でも与野党トップが代理戦争を繰り広げる注目選挙区となった。

 岡田代表は芝さんとミニ集会や街頭演説を昨秋から百三十回以上こなした。自身の選挙では地元を訪れるのは珍しいが、公示後に五日間入った。野党共闘に関し、神職出身の芝さんは保守票の離散を恐れ、共産の合流に抵抗したが、岡田代表が説得。政党推薦ではなく市民団体を介した連携で折り合った。

 芝さんの「平和を脅かす改憲を許さない」との訴えは共産支持者だけでなく、安全保障関連法に反対する若者組織「SEALDs TOKAI(シールズ東海)」にも受け入れられた。

 芝さんと山本さんの得票差は二万票足らず。芝さんは「代表の進退もかかっていて私一人の戦いではなかった。本当にホッとした」と笑みを浮かべた。

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