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王国、今も世界の入り口サッカー留学が人気

ブラジルでプロデビューを目指す池田圭太さん(右)と円乗聖裕さん=イトゥで(沢田将人撮影)

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 W杯開催国ブラジルは、三浦知良(47)=横浜FC=に代表されるように多くの日本人留学生をはぐくんできた。日本で欧州サッカーの人気が高まり留学先が多角化しているが、いまもプロを目指す若者がボールを追っている。

 W杯で日本代表が合宿拠点を置くイトゥ。今季のサンパウロ州選手権で優勝した地元クラブ「イトゥアーノ」で、池田圭太さん(19)=千葉県船橋市出身=と円乗聖裕(えんじょう・まさひろ)さん(17)=大阪府出身=が、下部組織の仲間約100人とプロ昇格を目指して汗を流している。

 下部組織も実力主義で前日まで一緒に練習したチームメートが突然、地元に帰らされたこともあった。現地の高校に通いながら練習する円乗さんは「みんながサッカーに必死な環境なので刺激になる」と話す。2人とも中学時代に経験した短期留学でブラジルサッカーへの思いを強めた。あこがれはともに三浦。「カズさんのようにブラジルで成功する日本人になりたい」

 サンパウロ州の農村都市アチバイアの丘陵地に広がるサッカー研修施設「中沢スポーツ教育センター」。1993年、日系1世の中沢宏一さん(70)がバラ園を改造して開設した。

 プロ志望の若手ブラジル人と日本人の高校生が共同生活して技術を磨き合う。学校の休み期間にチーム単位で利用されるケースが多い。かつて主流だった数カ月〜1年間の長期留学生は、90年代後半の最盛期には毎年70人ほどいたが、近年はゼロが続く。運営責任者で長男の中沢エドアルド太郎さん(43)は「スペインやイタリアに留学の受け入れ先が増えたことが大きい。距離的に近く、治安面などでブラジルより不安が少ないことも影響している」と話す。

 選手だけではない。中京大スポーツ科学部(愛知県豊田市)出身の平安山(へんざん)良太さん(24)=沖縄県出身=は、サンパウロの強豪「コリンチャンス」の下部組織でコーチ修業をしている。

 プロの卵たちの話題は今、W杯一色。テレビで見たプレーについて議論に花が咲くが練習場に入ると目の色が変わり、無駄口は一切ない。「いいかげんなイメージを抱かれがちなブラジル人だけど、サッカーへの姿勢はすごく真面目。日本に還元すべきことは技術面だけではない」と話す。

(イトゥ・谷悠己)

 <ブラジルサッカー留学>日本人の先駆けとされるのは1975年に10歳で渡ったJ3藤枝の水島武蔵監督。留学先は日系社会が根付くサンパウロ州が好まれ三浦知良は82年に15歳でサンパウロ市の「ジュベントゥス」に留学した後、現地でプロデビューした。現代表では山口蛍(C大阪)がプロ入り後に同市の名門「パルメイラス」に、遠藤保仁(G大阪)は高校時代にソロカバ市の「サンベント」に留学している。

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