文字サイズ
コラム

「批判」を学ぶ4年間がはじまる@隈崎

 次期代表監督の候補に、メキシコ人のアギーレ氏が上がっていますね。もうすでに2018年のロシアW杯に向けて動き出しています。この4年間で、日本サッカーが強くなるためにはどうすればいいのでしょう。

 ブラジルW杯で結局1勝もできずに帰ってきた日本代表チーム。それでも日本代表の健闘を称え、成田空港には約1000人近いサポーターが出迎えたといいます。

「よく頑張った」「今はゆっくり休んで欲しい」。結果よりも、頑張ったことに労う日本のサッカー文化。しかし海外では負けて帰ってくる代表チームには、しっかりとした批判・抗議を行っている点で大きく違います。

 それがなぜおかしいの?

 その答えとなるエピソードが、私が武者修行をしたパラグアイにもあるような気がします。

 私の所属クラブは下宿先から徒歩5分ほど。家がひしめきあう路地を歩いて行くのですが、いつもすれ違うたくさんの人から「KUMA、今度の試合たのむぞ!」「がんばれよ」と応援されます。KUMAとは私のニックネーム。まったく知らない方でも、ユニフォームの名前を見て気軽に声をかけてくれるのです。

 ある試合で、チームが大敗を喫してしまったところ、いつも陽気に話しかけてくれていたおじさんや、笑顔で近寄ってくる子どもたちまでが、敗者に向けてブーイングを浴びせてくるのです。それにはさすがに私もショックを受けました。

 これが負けるということなんだ・・・ということを、身にしみてわからせられるのです。つまり、そのチームを強くするのも弱くするのも、「街=国の文化」が作り上げているんだと体感したわけです。

 勝者には祝福、敗者には非難を。サポーターのアメとムチが、結局は強いチームを作るということを、私たちサポーターもこの4年間で学ばなければいけないのかもしれませんね。

隈崎大樹(くまさき・ひろき)

スポーツライター/通訳(スペイン語)/サッカーコーチ

1987年、北海道函館市生まれ。国士舘大学体育学部を卒業後、東京都社会人2部リーグの鶴牧S.C.を経て、パラグアイにて南米サッカーを体得。藤川サッカーアカデミーではコーチとして、FCバルセロナ(U-12)で活躍する久保建英選手を指導。またFCバルセロナ元監督で、横浜Fマリノス監督も務めたアントニオ・デラクルス氏が来日の際、スペイン語通訳として帯同するなど幅広く活躍している。