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コラム

来月に安倍首相が訪問、日系人の現状を知ってもらいたい【毎日がカーニバル】

 サンパウロでの最後の晩餐。どこで何を食べようかと思案していると、日系人のパーティーがあるから行こう、と誘われた。2つ返事で、リベルダージにある宮城県人会のビルへ向かった。お総菜や煮魚、豚汁、うどんなど、この2カ月、ずっと食べたいと思っていた日本食が並んでいた。

 日系一世の人たちが親睦を深めるため、毎週金曜日にパーティーを開いているのだという。この宮城県人会ではW杯期間中、日本人ファンのために出身県に関係なく、安く部屋を提供していた。まだ残っていた数人のファンらも加わり、少々のビールとおいしい料理をいただき、楽しい時間を過ごした。

 宮城県人会の中沢宏一会長によれば、ブラジル全土で約200万人の日系人が住み、いま7世までいるという。だが日本政府は二重国籍を認めていないため、その多くが日本国籍を取得せず、日本語を話さない。

 「ブラジルには世界最大の日系人社会がある。でも日本との関係は希薄になる一方。一世の私たちが生きている間に、もう少し日系人たちに日本のことを知ってもらい、交流を深められるようなセンターを作りたい」と語ってくれた。8月に安倍首相がブラジルを訪問する。中沢会長はこの機会に日系人の現状を政府に少しでも知ってもらいたいと願っている。 (原田公樹)