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能登半島地震特集

能登半島地震 10カ月(2) 市の対応 名簿なく安否確認に影響

 輪島市は聴覚障害者への支援について「安否確認や全世帯への戸別訪問などで、安全確保と状況把握はおおむね良好にできた」と評価する。しかし、地震当時、防災用の障害者の名簿と地図が整っておらず、安否確認の開始はやや遅れた。

 市によると、市内の聴覚障害者は、169人(1−4級)。市は民生委員や区長を通じて、被災初日の3月25日中に全員の無事を確認した。

 さらに25、26の両日にも、安否を確認しようと市がすべての障害者の家族らに電話したが、電話の不通や、電話番号が分からないなどの理由で、約6割の98人と連絡が付かなかった。

 市は県聴覚障害者協会からの要請もあり、地震直後の昨年3月と4月に5日間ずつ、聴覚障害者の全世帯を戸別訪問した。市職員や手話通訳士、保健師、ろうあ者相談員などの1班3、4人体制で「言葉を発することができず、聞こえない」という聴覚障害者を手助けしようと、被災状況、健康状態などを聞いて回った。

 一方、市は地震発生当時、市内の聴覚障害者の防災支援用の名簿や地図をつくっていなかった。コンピューター内にある福祉行政用の障害者の名簿は、機器が復旧した地震当日の夕方まで見ることができなかった。

 市は地震を受け、現在、国のガイドラインに沿った高齢者や障害者などの災害支援時に使う要援護者リストと避難支援計画などを策定中。地域防災計画に、障害者への安否確認などの条項を加えたり、防災訓練への障害者の参加、防災時の情報提供体制の整備などを検討している。

メール配信の自治体も

 全国の自治体では、聴覚障害者に携帯電話のメールで災害情報を伝えるなどのサービスをしているところもある。

 兵庫県では、2006年から、あらかじめ県立聴覚障害者情報センターに登録した県民を対象に、津波や地震など県の災害情報をメールで発信している。

 京都府は05年から、希望する府民を対象にした「防災・防犯情報メール」を実施し、▽防災▽要配慮者・支援者情報−などのカテゴリーから登録者が選んだ情報を発信している。

 松山市では06年から「モバイル松山消防」として、一般市民のほか、要援護者向けの情報提供サービスを整備。消防局に登録した人に、津波や地震、気象、避難などの災害情報が携帯電話のメールに送られる。

 いずれの自治体も利用者の負担は通信費のみになっている。

 

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