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第18回 日本海文学大賞 小説部門北陸賞

小説部門北陸賞

大岩尚志さん

「救助する側、される側で視点を変える工夫をした」と語る大岩尚志さん=金沢市内で

海保知ってほしくて
『ナホトカ号の雪辱』 大岩尚志さん




 インターネットの文学賞一覧で見つけて応募、初めての挑戦で賞を射止めた。「富山の生まれで、舞台は日本海。ひょっとしたらとは思っていましたが、新聞連載されると思うとじわじわ喜びがこみ上げてきます」

 数年前まで海上保安庁に勤務、巡視船の船長を務めた。作品に描いた海難救助は「8割は経験したことで、残り2割がフィクション」。荒れた海での錨(いかり)を使った船の方向転換やスクリューの傷は実話なのだという。

 タイトルの「ナホトカ号の雪辱」も実際の話から。1997年1月のタンカー沈没の際、乗り込んだ巡視船は現場近くにいた。折れた船首部分のえい航を試みたが、高波に阻まれ失敗。重油の流出を防げなかった苦い思い出がある。

 受賞作は事故から1年後にあった中国船の海難救助を基にした。手帳にメモを付ける習慣があり、作品づくりに役だった。「ナホトカ事故から10年、来年は海保の60周年でもあり、書き残そうと思った」。当時の乗組員たちと喜びを分かち合いたいと思っている。


「ナホトカ号の雪辱」 第1回 へ

 

 おおいわ・たかし 1949年、富山市生まれ。海上保安大学校卒業。巡視船おき船長などを経て海保を退職し、現在は会社員。1997年にナホトカ号事故を扱った『長い一日』で第2回海洋文学大賞を受賞。富山市在住。

「ナホトカ号の雪辱」各回紹介

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