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平成28年度 中日ボランティア賞 受賞者紹介

2016年12月14日


 石川、富山、福井の北陸3県で、長年にわたりボランティア活動に尽力している個人、団体を顕彰する平成28年度中日ボランティア賞(北陸中日新聞、北陸中日新聞社会事業団など主催)の表彰式が12月17日、金沢市のANAクラウンプラザホテル金沢で開かれる。北陸3県の受賞者(10個人、24団体)の活動と喜びの声を紹介する。

富山県の3個人

山村伸子さん =富山市

音読通じ光届ける

 目が不自由な人のための音訳ボランティア団体「声のライブラリー友の会」の中心的なメンバーとして、約二十年にわたって活動を続けている。

 これまで手掛けた作品は小説や新聞のコラムなど。聞き取りやすいように発音に注意し、知らない単語や同音異義語があれば富山市立図書館で調べる。普段はCDに録音するが、要望に応じてカセットテープにも入れ、利用者の希望に応えている。

 会員五十二人の中で二番目に長いキャリア。現在はこれまでの経験を生かし、校正や月に一度の研修会で音訳者の指導に当たっている。「体力は落ちたけれどまだまだできる」とこれからもボランティアを続けていくつもりだ。

神保康子さん =高岡市

語りで心に種まき

 語りは、種まきだと思っている。一九八五年に絵本のある遊び場として自宅を「やえもん文庫」として開放。市内外の保育所、小学校などでも毎年朗読している。優しい声で情感たっぷりと語られる昔話に、子どもも大人も引き込まれる。

 「子どものころに出会った言葉は大人になっても残るのではないか」。この思いが活動を支えた。保育所から文庫にいた女の子は、彼女に言った「優しい子ね」のひと言が忘れられず看護師になった。小学生だった女の子は、大学卒業後に宮城県で文庫を開いた。

 まいた種は少しずつ花開いている。十一月末、故郷の北海道旭川市に移った。これからも北の大地で子どもたちの心に、物語で呼び掛けるつもりだ。

中村安夫さん =南砺市

衛生 陰から支える

 衛生管理が欠かせない高齢者福祉施設を下支えすること八年。自宅近くの介護老人保健施設「城端うらら」で、車いす洗浄やシーツ交換、窓ふきといった清掃活動を週三回のペースで続けている。「気持ち良く使ってもらいたい」と、ほとんど休んだことはない。

 利用者が使う車いすには、部品の隙間に髪の毛や食べかすが挟まっていることが多く、ホースで水をかけながらたわしで少しずつ磨いていく。その仕事ぶりには施設職員も「細部まで非常に丁寧」と舌を巻く。

 会社員を定年退職後、地元の小学校の校務員を約十年間勤めた時の経験が今のボランティアに生きているという。「十年は全うしたいので、あと二年は続けたい」と意気込む。

富山県の7団体

とやまホーム管理サービス =富山市

空き家の荒廃防ぐ

 高齢化に伴い、入院や死亡で居住者がいなくなった空き家の増加が深刻化している富山県内で、二〇一一年から定期的に空き家を巡回。荒廃して周囲に悪影響を与えないように、草刈りや家屋の修繕などに汗を流している。

 現在は五十軒ほどを巡回。行政や不動産会社が扱わないような物件を移住希望者にわずかな金額で売却する「百円不動産」事業も手掛け、再活用に力を入れている。

 空き家を生み出さないため、高齢者の生活支援も実施。中山間地域での買い物バス運行や家の掃除、健康体操の指導など、活動は多岐にわたる。冨野敏子理事長(69)は「行政に経験を伝え、空き家対策推進の力になりたい」と意気込む。

バルーンアート つくるんズ =高岡市

風船で楽しい時間

 夫婦で細長い風船をねじったり、つなげたりすると犬や花のオブジェが現れ、子どもも高齢者も思わず、笑顔になる。

 バルーンアートを市内外の高齢者施設や学童保育で披露しながら、体験教室も開いている大納久さん(70)と妻の典子さん(66)。典子さんが最初に趣味で始め、触発された久さんも腕を磨き、二人で年間二十〜三十回活動している。

 典子さんは「高齢者に久しぶりに笑ったと言ってもらえるとうれしい」とにこやかにオブジェを作る。二〇一一年に高岡市ボランティアセンターに団体登録、より積極的に活動。久さんは「場所によって作る物を変化させて工夫している。もっと活動を広げていきたい」と話す。

野ぎくの会 =小矢部市

障害者と草むしり

 二〇一〇年から、地元にある知的障害者の通所作業所「あけぼの第一」の地域貢献の草むしり活動に協力し、一緒に汗を流している。利用者を公民館活動に招き、「菖蒲(しょうぶ)まつり」や三世代交流に参加する橋渡し役にもなった。

 作業所が引っ越してきたのがその四年前。地域に愛される作業所づくりに協力したいと会員たちが立ち上がった。草むしりは毎年七月下旬、市の名所・クロスランドおやべの花火大会に先立ち、地元の小学生らも参加し、総勢六十人が半日かけてきれいにしている。

 作業所のクリスマス会には毎年招待され、ミカンやリンゴを持参している。代表の河原美耶子(みやこ)さん(78)は「これからも作業所の地域貢献をサポートしたい」。

ハートヒア南砺・菊グループ =南砺市

病床に歌声を出前

 ベッドに横たわる高齢者の体を手でさすりながら、昭和の歌を軽快に歌いかける。南砺市苗島のふくの若葉病院の一室。週に一度、メンバーが二人一組で訪れ、重度の身体障害や認知症の高齢患者のベッドを職員とともに回り、歌う活動を二〇一〇年から続けている。

 「青い山脈」「リンゴの唄」などの昭和初期から中期にかけての歌謡曲がメイン。メンバー十四人は六十〜八十代で患者と同世代のため、選曲もしやすい。外出が難しい患者を思いやり、季節の草花を話題に雑談することもある。中嶋よし子代表(79)は「声は出なくても口が動いているのを見ると感激する。活動を続けるため、体調管理には気を付けたい」。

 井口中学校生徒会 =南砺市

幅広く地域に貢献

 地域の障害者福祉施設を年二回訪問し、施設の清掃やゲームを通して親交を深める交流会の開催などの活動を十年以上前から続けている。全校生徒が生徒会に所属しており、二〇〇九年度からはペットボトルキャップの収集にも励む。昨年は二万個を社会福祉協議会を通じて日赤に寄付した。

 ほかにも、地域の高齢者世帯に手作りのおはぎ弁当を届けたり、障害者のスポーツ大会を手伝ったりと活動は幅広い。現在の生徒は三十六人だが、ボランティアは学校側が動員するのではなく、生徒たちが自発的に参加している。生徒会長で三年の前川結香さん(15)は「笑顔で接するように心掛けている。『ありがとう』と感謝されたときが一番うれしい」と話す。

はぁとぴあ21 =射水市

悩む子に居場所を

 母親たちの子育て相談を二十年前から受け始め、三年前にNPO法人を立ち上げた。今年九月には射水市内に「子ども若者支援センター フレンズ」を開設し、発達障害や不登校の子どもらが安心できる居場所づくりに励む。開設から三カ月たち、県内の小学校低学年〜四十代の約五十人が登録。本を読んだり勉強したりして自由に過ごす利用者を温かく見守る。親や地域の支援者へ向けた講演会も開き、支援のあり方を考え続ける。

 病気のため三歳で亡くした息子を「育ててあげたかった」との思いが心の深くにある。「ひきこもり状態だと一歩外に出ることも難しい。悩んだり落ち込んだりしている子どもを助けたい」

県理容生活衛生同業組合入善支部 =入善町

2カ月に1度の散髪

 入善町浦山新の障害者支援施設「新川むつみ園」に出向き、利用者の理容ボランティアを、一九八一年から三十五年間にわたって続けている。

 施設の担当者から「利用者を車で理髪店まで送り迎えするのは大変」との話を聞き、支部の会員が出張することを引き受けた。会員約二十人が二カ月に一度、同施設を訪問。一人で利用者三、四人の散髪からひげそりまでを受け持つ。

 散髪中は積極的に話し掛け、楽しい時間になるよう心掛ける。施設のいすは高さが調節できないため、中腰や膝をついての作業は結構きつい。それでも、四十物(あいもの)健治支部長(49)は「利用者の清々した表情を見るのがやりがい。これからも続けたい」と話している。

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